研究課題/領域番号 |
21K15023
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分43010:分子生物学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
七野 悠一 国立研究開発法人理化学研究所, 開拓研究本部, 研究員 (40748365)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 翻訳 / 代謝 / 翻訳開始 / グルタミン / 次世代シーケンサー / eIF4A1 |
研究開始時の研究の概要 |
細胞は外界の変化に応じ、翻訳と代謝をダイナミックに制御する。両者の協調的な制御は環境変化に適応するために必須であると考えられているが、その機構には不明な点が多い。本研究では翻訳開始因子eIF4A1と細胞外グルタミン濃度という2つの要因によって相乗的に翻訳が制御されるという新規機構に着目し、その詳細な分子機構と細胞増殖における意義を解明することを通じて、翻訳と代謝のクロストークをより深く理解することを目指す。
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研究成果の概要 |
細胞は外界の変化に応じて翻訳と代謝をダイナミックに制御する。本研究では翻訳開始因子eIF4A1と細胞外グルタミンという別個の要素がポリアミン合成を担うODC1遺伝子の翻訳を協調的に制御するという現象の分子機構を追究することで、未だ不明な点の多い翻訳と代謝の協調的機構の理解を目指した。特異的阻害剤やレポーター遺伝子を用いて、ODC1が原因遺伝子であることを特定し、その遺伝子中の翻訳制御に重要な領域を特定した。さらに、このeIF4A1依存的な制御がアミノ酸全般によるものではなくグルタミン特異的であることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ポリアミンと呼ばれる生体分子は細胞増殖、免疫、老化など様々な生命現象に重要であり、その合成の異常亢進はがん化と関連があると考えられている。そのため、細胞内のポリアミン量を一定に保つべく、律速段階を担うODC1の発現は何重もの制御を受けている。本研究で明らかとなったODC1の翻訳制御機構はポリアミンを必要とする様々な生命現象で重要な働きをもつ可能性があり、がん治療研究への発展も期待できる。
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