研究課題/領域番号 |
21K15024
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分43010:分子生物学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人海洋研究開発機構 |
研究代表者 |
福山 宥斗 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 海洋機能利用部門(生命理工学センター), ポストドクトラル研究員 (70880813)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 微生物代謝 / 一酸化炭素 / 微生物分離 / オミクス解析 / 一酸化炭素酸化菌 / 代謝解析 / エネルギー代謝 / ゲノム解析 |
研究開始時の研究の概要 |
一酸化炭素(CO)は還元的な環境である原子地球において普遍的に利用可能なエネルギー基質であり、CO酸化は始原的なエネルギー保存様式と考えられる。しかし、原始地球でもあり得ない高濃度のCO雰囲気下で分されてきた既知のCO酸化菌は、系統的に限られそのエネルギー代謝も理論的に存在が推定される仕組みの一部に限られる。本研究では低濃度のCOを添加した集積培養系より得られた分離株をカタログ化し、比較ゲノム解析により、CO酸化を起点とする始原的かつ多様なエネルギー保存様式を明らかにする。
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研究実績の概要 |
原子地球は酸素を含まない還元的な環境であり、一酸化炭素(CO)は原始大気に普遍的に存在すると考えられる。COは強い還元力を有し金属含有酵素と容易に結合することでその活性を阻害するため、多くの生物にとって有毒な無色無臭のガスとして知られる。一方で極一部の微生物(CO酸化菌)は、このCOをエネルギー・炭素源として利用可能であり、好熱嫌気性CO酸化菌は原始地球から現在に至るまで始原的なエネルギー保存様式を保存してきたと期待される。しかし、既知のCO酸化菌は分離に乏しく、系統的に限られる上にそのエネルギー代謝も理論的に存在が推定される仕組みの一部に留まる。これの原因は、原始地球でもあり得ない高濃度のCO雰囲気下の培養条件にあると仮説立てた。そこで、本研究は低濃度のCOを添加した集積培養系より分離株を獲得し、オミクス解析によりCO酸化を起点とする始原的かつ多様なエネルギー保存様式を明らかにすることを目的とした。前年度に構築した気相CO10%雰囲気下での集積培養系に加えて、本年度も深海熱水噴出孔、海底堆積物、陸上熱水環境由来の環境サンプルを播種源として、複数の集積培養系を構築し、これらから新規に5種のCO酸化菌を純化した。この際、CO酸化菌の純度は集積培養系に対する気相分析や16Sアンプリコン解析で確認した。新規に純化したCO酸化菌には、これまでにCO酸化能が認められていない種も含まれており、今後の詳細な性状解析やゲノム解析の対象とする。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
昨年度と比較して、地域・環境ともに多様性の異なる播種源のサンプリングに成功し、これらからCO酸化菌の純化に成功した。系統的にも新奇なCO酸化菌が含まれ、今後の詳細な解析でその新奇なCO酸化能の解明が期待できる。
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今後の研究の推進方策 |
今年度も継続して、深海熱水噴出孔、海底堆積物、陸上熱水環境からCO酸化菌の分離を試みる。加えて、既に純化が確認されたCO酸化菌は、ゲノム解析やCO酸化能の評価といった基本的な解析に加えて、CO雰囲気下での網羅的な転写解析等を実施する予定である。
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