研究課題/領域番号 |
21K15034
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分43020:構造生物化学関連
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研究機関 | 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構 |
研究代表者 |
大志田 達也 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 研究員 (40883195)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | タンパク質精製 / 結晶化 / X線回折 / 転写因子 / 転写制御因子 / 糖尿病 / 構造生物学 |
研究開始時の研究の概要 |
糖代謝異常の代表とも言える糖尿病の投薬治療は、インスリンなどの薬物によって行われているが、対症的であるため代謝疾患の根治に至らず、また副作用があるという問題点がある。既存の治療薬とは異なる作用機序での治療薬の候補として、糖代謝系の転写抑制因子C-terminal binding protein 2(CtBP2)の活性化化合物が見出されたが、親和性が不十分であり作用機序の分子機構も未解明である。本研究では、CtBP2と活性化化合物、および転写因子FOXO1との複合体の立体構造解析を行い、候補化合物の改善に資するとともに、糖代謝の転写制御系の分子機構の解明を目指す。
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研究実績の概要 |
当該タンパク質(CtBP2)と転写因子(FOXO1)の複合体構造解析の第一歩として、まずCtBP2単体の発現、構築、精製及び結晶化を行った。N末端にGSTタグ及びHRV 3C配列を付加したヒト由来CtBP2の大腸菌による大量発現に成功した。GSTアフィニティーカラムに吸着させた後、PreScission ProteaseでGSTを切断し、その後陰イオン交換カラム、ゲルろ過カラムで精製した。これを用いて結晶化スクリーニングを行ったが、良質な結晶は得られなかった。そこで、二次構造予測からN末端及びC末端付近のdisorder領域と推定された部分を除去したコンストラクトを用いて、同様の手順で発現、精製及び結晶化スクリーニングを行った。条件検討の結果,0.1 mm x 0.1 mm x 0.2 mmの単結晶を獲得した。得られた結晶を用いてX線回折実験を行い、PDB ID: 2OMEをモデルにした分子置換法によって構造を決定した。解析の結果、CtBP2は結晶中で四量体を形成しており、結晶化の際に加えていないのにも関わらずNADが結合していた。 CtBP2とFOXO1の複合体構造解析を行うため、完全長FOXO1の大腸菌による発現系の構築を試みたが、発現は認められなかった。そこで完全長配列ではなく、ペプチドベースでの複合体構造取得を目指し、検討中である。
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