研究課題/領域番号 |
21K15054
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分43040:生物物理学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
小島 慧一 岡山大学, 医歯薬学域, 助教 (60819267)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | ロドプシン / 光受容タンパク質 / 光操作 / オプトジェネティクス / 光生物学 / 生物物理学 |
研究開始時の研究の概要 |
光受容膜タンパク質・ロドプシンは、動物細胞や個体の生理応答を光で操作する技術「オプトジェネティクス(光遺伝学)」における応用研究で注目されている。近年のゲノム科学の発展により、万を超える多様な分子が見出され、新奇的な性質を示す分子が同定されてきた。しかし、ロドプシンの種類/性質に関係なく、神経活動制御へと適用する流れが一般的であり、他の生理応答制御への適用はほとんど見られない。すなわち、多様なロドプシンのポテンシャルを閉ざしているのが現状である。 本研究では、多様なロドプシン分子の新奇的な性質(=個性)を生かした革新的な光操作技術の開発を行う。
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研究成果の概要 |
ロドプシンは、レチナールを発色団とする7回膜貫通型光受容タンパク質であり、多様な分子特性(例:吸収波長、光反応性)と分子機能(例:Gタンパク質共役型受容体、イオンポンプ、イオンチャネル)を示す。ロドプシン分子は、動物細胞や個体の生理機能を光で操作する技術「オプトジェネティクス(光遺伝学)」のツールとして注目されている。本研究では、後生動物や微生物が持つ多様なロドプシン分子の解析を行い、その分子の作動原理の理解に成功した。さらには、動物細胞や個体へと適用することで、生命現象を光で操作できる新規ツールの開発にも成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、ロドプシンは、光で生物個体や細胞の機能を制御する技術・オプトジェネティクスのツールとして生命科学分野で注目されている。本研究課題では、生物界に存在する多様なロドプシン分子の解析により、新しい分子(例:青色光感受性アニオンチャネル、可視光感受性Gq活性型ロドプシン、高効率性Naポンプ)を見出し、オプトジェネティクスを支える分子基盤の拡張に成功した。さらに、新しいオプトジェネティクス(例:薬物誘導性膜電位変化観察、細胞死の制御)の開発にも成功した。これらの成果により、様々な生命機能を制御できる光操作技術が進歩し、生命科学分野の発展につながると期待できる。
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