研究課題/領域番号 |
21K15074
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分43060:システムゲノム科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
関 真秀 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 特任准教授 (90749326)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | DNAメチル化 / エピジェネティクス / ナノポアシークエンス / ナノポアシークエンサー / エピゲノム |
研究開始時の研究の概要 |
短鎖シークエンスを用いたメチル化解析では、メチル化状態はCpGごとのメチル化率として扱われ、1本のDNAかどのようなメチル化パターンを有しているのかを明らかにすることは困難であった。ナノポアシークエンスの登場により、10 kb以上の長さの1本のDNA上のメチル化パターンを明らかにすることが可能となった。しかし従来の手法では、必要なDNA量がマイクログラムオーダーと多く、現実的に臨床検体を扱うことは不可能であった。そこで、本研究では、微量DNAから実施可能な長鎖全ゲノムメチル化解析法nanoEM法の開発と評価及び応用を行う。さらに、様々なヒト臓器に適用し、長鎖メチル化解析基盤データを作出する。
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研究成果の概要 |
本研究では、塩基変換法と長いDNAの配列を読み取ることができるナノポアシークエンスを組み合わせることで、少ないDNAから実施できる長いDNAのメチル化修飾解析手法nanoEMの開発を行った。nanoEMは10 ngのDNAから実施できることや臨床サンプルで実施できることを確認した。また、nanoEMで得られたメチル化データが一般的に用いられている短いDNAを読み取るメチル化解析手法と比較しても、整合性のあるデータが取得できることを示した。さらに、既存の方法で解析が難しかったインプリンティング領域、繰り返し配列、構造変異といった領域についてもnanoEM法で解析できることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
長鎖シークエンスによるメチル化解析によって、よく用いられてきた短鎖シークエンスで解析することが難しかったゲノム領域について解析することが可能になった。しかし、長鎖のメチル化解析は、必要なDNA量が多く、臨床サンプルなどの少ない量のDNAしか取れないサンプルの解析をすることができないという問題点が存在していた。本研究で開発したnanoEM法により、これらの微量サンプルの解析が可能となった。これの方法を用いることにより、様々な研究分野で今後新たな知見を生む可能性があると考えられる。
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