研究課題/領域番号 |
21K15079
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分44010:細胞生物学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
國安 絹枝 東北大学, 加齢医学研究所, 助教 (80843127)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 染色体分配 / 染色体ラベリング / ライブセルイメージング |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、任意の染色体を生きた細胞で可視化・追跡するシステムを用いて、分裂期を通した個々の染色体の動態にどのような差があるのかを明らかにする。これまで技術的な問題から任意の染色体を生きた細胞で標識し、他の染色体と区別して観察することは困難であり、個々の染色体の動態における違いについては不明な点が多い。そこで、CRISPR-dCas9法を応用した染色体ラベリングシステムを構築し、個々の染色体の紡錘体中央部への動きの特性や、どのような染色体が分配異常へ至りやすいのかを明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究では、任意の染色体を生きた細胞で可視化・追跡するシステムを用いて、分裂期を通した個々の染色体の動態にどのような差があるのかを明らかにすることを目的とし、CRISPR-dCas9法を応用した染色体標識による観察システムを構築した。アプタマーをベースとした染色体標識を用いて、任意の染色体が標識された細胞株を作出した。 結果、染色体への標識は、染色体分配の正確性に大きな影響を与えることがなく、分裂期を通して生細胞観察により任意の染色体の動態を追跡し観察できることがわかった。また、がん細胞株において標識された染色体での、染色体分配異常の様子や、分配異常に至る過程を詳細に観察できることがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
がん細胞において、染色体分配異常を引き起こす要因には様々な要因が報告されているが、技術的な問題から個々の染色体に着目し生細胞観察によりその特性を明らかにする研究は、これまで困難であった。学術的意義として、本研究は個々の染色体の個性についてリアルタイムでの解析によって明らかにするという、次世代の染色体研究に先鞭をつけるものである。 また、社会的意義としては、がん細胞で特徴的に見られる染色体分配異常の発生要因に対する理解に貢献することができた。
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