研究課題/領域番号 |
21K15098
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分44020:発生生物学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
柴田 峻 東北大学, 医学系研究科, 助教 (40885670)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | TS細胞 / ES細胞 / 子宮内膜 / 胎盤発生 / オルガノイド / ES細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
哺乳類の中でもヒト胚は、着床後、子宮内膜に深く埋没していくユニークな特徴を示す。この胚発生には、母体との複雑かつ秩序立った分子機構が作用すると考えられているが、詳細についてはほとんどが明らかでない。ヒト初期胚を用いる研究には、倫理的な制約があり、適切な研究モデルが存在しないことが大きな課題として挙げられる。本研究では、ヒトTS細胞とES細胞を共培養し、さらに子宮内膜幹細胞を混合、三次元培養することで、子宮内での胚発生過程を可視化する多階層幹細胞オルガノイドモデルを創出し、ヒト胚発生の分子メカニズムの解明に応用することを目的とする。
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研究成果の概要 |
本研究では、新たに創出したアピカルアウトの子宮内膜オルガノイドとヒトナイーブ型ES細胞から誘導したブラストイドを、三次元下で共培養することで、ヒト胚着床過程を可視化する多階層幹細胞アセンブロイドを確立した。また、本モデルを用いた解析により、着床における子宮内膜細胞の役割と胚浸潤過程での母体との相互作用の分子メカニズムの一端を解明することに応用した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生体を反映した胚構成幹細胞、子宮内膜(幹)細胞を三次元オルガノイド培養技術で組み合わせ、従来の不死化細胞株や二次元培養を用いたアッセイよりも、さらに正確にヒト胚の着床進展機構を模倣し、多くの知見を得ることを可能にした。この点が、これまでに報告のない学術的価値と独創性を示す内容である。また、その成果は、倫理的な制約のために 「ブラックボックス」 となっていたヒト初期胚発生機構の理解を広げ、さらには、流産、着床障害など妊娠初期の異常に対する治療の標的や治療戦略を創出することにも繋がると予想される。
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