研究課題/領域番号 |
21K15105
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分44020:発生生物学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
角谷 美典 京都大学, iPS細胞研究所, 特定研究員 (80894823)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 遺伝子発現 / 転写因子 / 初期胚 / 形態形成 / シグナル伝達 / モルフォゲン / mTORシグナル / 発生生物学 / 細胞生物学 / 神経管 / mTOR |
研究開始時の研究の概要 |
多細胞生物の体内に内包される各器官は、個体に応じたサイズで存在し、さらにその中には様々な種類の細胞が特定の比率で正確に配置されている。したがって、細胞増殖・分化の正確な制御は正常な器官発生に不可欠である。 本研究の目的は、神経管をモデルに、細胞固有の増殖プログラムと、その上流制御メカニズムを明らかにすることである。この過程で、細胞の増殖や分化に関与する「mTOR(mammalian Target Of Rapamycin)」シグナルの領域特異的な活性化に着目し、それが細胞増殖に及ぼす影響、さらにその上流制御因子を同定する。
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研究実績の概要 |
2021年度においては、神経発生の分子メカニズムは脊椎動物間で概ね保存されているため、鳥類およびマウス胚、マウスES細胞を並行して用いてこのメカニズムを明らかにすることを試みた。ここでは、細胞固有の増殖プログラムの一つとしてSox転写因子の1つであるSox14がニューロンへの分化の促進に不可欠であることを明らかにした。Sox14は神経管の体幹レベルで神経分化が開始される前に、その発現が前駆領域で始まる。神経分化が開始された後、Sox14の発現は徐々に神経管のV2a領域に限定され、そこでChx10が共発現する。 Sox14の過剰発現は、前駆細胞の増殖を抑制することがわかった。 2021年度および2022年度においては、カニクイザルを用いた妊娠初期の子宮内膜およびトロホブラストの遺伝子発現に関し、次世代シーケンスによる網羅的遺伝子解析についてデータを得ている。特に妊娠初期E15程度のステージのカニクイザル子宮内膜上皮細胞は、SOX17やKRT7などの胚に由来するトロホブラスト細胞系譜に発現する遺伝子の一部が発現していることがわかった。このことは胚側(トロホブラスト)と母体側(子宮内膜)で由来が違うにも関わらず一部遺伝子発現を共有するという、非常に興味深いデータである。また、ヒトとカニクイザルのトロホブラストにおけるマーカー遺伝子の違いが示された。 今後、胚側と母体側双方から、着床前後の遺伝子発現やシグナル・分泌因子などのより詳細な相互作用メカニズムに迫れる可能性が示唆される。また霊長類をはじめ脊椎動物における着床から神経管形成における遺伝子発現ネットワークおよびシグナル経路の種差を明らかにできる可能性が示された。
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