研究課題/領域番号 |
21K15127
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分44030:植物分子および生理科学関連
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研究機関 | 東京大学 (2022-2023) 国立遺伝学研究所 (2021) |
研究代表者 |
比嘉 毅 東京大学, 大学院総合文化研究科, 特任研究員 (40772819)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 葉緑体運動 / フォトトロピン / 細胞骨格 / GTPase / シロイヌナズナ |
研究開始時の研究の概要 |
植物細胞内で光合成の場として知られる葉緑体は、光の状況に応じてその細胞内局在を変化させる。葉緑体光定位運動は光合成効率を高め、植物の生存に寄与する重要な生理応答である。申請者は、葉緑体運動を制御する青色光受容体フォトトロピンの新規相互作用因子として、ADP-ribosylation factor (ARF)および、ADP-ribosylation factor-like protein (ARL)ファミリータンパク質を複数同定し、それらの変異体において光に応答した葉緑体の局在変化が低下することを見出した。本研究では、これら葉緑体運動における新規制御因子の機能解明を目指す。
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研究実績の概要 |
植物の生存に重要な光応答反応である葉緑体光定位運動(以下葉緑体運動)に関わる新規因子として、ADP-ribosylation factor(ARF)およびADP-ribosylation factor-like protein (ARL)ファミリーに属するいくつかの因子が同定されている。本研究ではその詳細な機能を明らかにすることを目的として、ARF/ARLの局在および動態の観察を中心としたイメージングと、ARF/ARL自身の活性制御機構解明を目指した相互作用因子の探索を行う。 2023年度は蛍光タンパク質を融合したARFおよびARLのイメージングにより、これら因子の局在および光刺激に対する動態変化について観察を行なった。またarf変異体において、青色光受容体PHOTをはじめとした葉緑体運動制御因子のイメージングを行なった。 さらに本研究課題を発展させるものとして、葉における青色光応答と病害菌応答のクロストークの存在を検証・評価すべく、学術変革領域研究・先進ゲノム解析研究推進プラットフォームの支援のもと、トランスクリプトーム解析を行なった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
所属する研究室において主として従事する研究テーマの進行状況から、当初の研究計画・スケジュールに遅れが生じている。しかしながら主テーマと本研究課題とを相互に発展させる形で、トランスクリプトーム解析による興味深いデータの取得に成功している。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度より植物の光応答、特に葉緑体光定位運動を主な研究テーマとして扱う研究室に異動しており、本研究課題へのエフォートを大幅に増大させる。当該研究室は葉緑体運動の生理学的解析に用いる機器、また既知の葉緑体運動制御因子変異体および可視化株等、葉緑体運動研究を行うためのマテリアルや技術が充実している。これらを活かし、引き続きARF/ARL自身、あるいはこれら因子の影響による葉緑体運動既知因子のイメージング、および生理学的な機能解析を進行する。また大阪大学蛋白質研究所、共同研究事業による支援が進行中であり、リン酸化状態を含む活性の評価や、新規相互作用因子の探索を進める。
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