研究課題
若手研究
夜行性だった霊長類の祖先は、昼行性の果実食者へと進化したことで熱帯雨林での繁栄を手にしたとされる。しかし真猿類が昼の世界に現れた頃、「樹冠の食卓」にはすでに大型鳥類や小型ネコ類がいた。新参者の真猿類はどのように彼らとすみ分け、さらには数で勝ることができたのだろう?本研究では、「真猿類は果実が多い樹冠中層部の枝先を独自の採食空間として占有している」という仮説をカメルーン熱帯雨林で検証する。樹冠果実の三次元マップ、果樹下での行動観察、自動撮影カメラによって、各動物種の採食行動を徹底的に調べる。これにより果実食者間の採食空間ニッチの違いを解明し、真猿類繁栄のメカニズムを探る。
夜行性だった霊長類の祖先は、昼行性の果実食者へと進化したことで熱帯雨林での繁栄を手にしたとされる。しかし真猿類が昼の世界に現れた頃、「樹冠の食卓」にはすでに大型鳥類や小型ネコ類がいた。新参者の真猿類はどのように彼らとすみ分け、さらには数で勝ることができたのだろう?本研究では、「真猿類は果実が多い樹冠中層部の枝先を独自の採食空間として占有している」という仮説をカメルーン熱帯雨林で検証する。樹冠果実の三次元マップ、果樹下での行動観察、自動撮影カメラによって、各動物種の採食行動を徹底的に調べる。これにより果実食者間の採食空間ニッチの違いを解明し、真猿類繁栄のメカニズムを探る。今年度は、昨年度までに行ったフィールド調査で得られたデータの分析を行った。膨大なデータの入力が一通り終わり、樹上性霊長類の種によって、樹冠の利用ニッチの空間分布に違いがあるかどうかを明らかにするための分析手法に関して、協力者とのディスカッションを通じて詳細に検討した。また、日本霊長類学会、日本哺乳類学会などに参加し、当研究課題にかんする知見を得た。
3: やや遅れている
樹上という3次元空間の利用場所を適切にモデリングする分析手法の検討に想定よりも時間を要したため、具体的な成果の報告にいまだ至っていない。
今年度のデータ分析とモデリング手法の検討によって、おおむね解析の方針が立っている。来年度はその解析法によって結果を精緻化し、すみやかに国際学術誌に出版するなどの方法で成果報告をする。
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霊長類研究
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https://sites.google.com/view/shunhongo/home