研究課題
若手研究
夜行性だった霊長類の祖先は、昼行性の果実食者へと進化したことで熱帯雨林での繁栄を手にしたとされる。しかし真猿類が昼の世界に現れた頃、「樹冠の食卓」にはすでに大型鳥類や小型ネコ類がいた。新参者の真猿類はどのように彼らとすみ分け、さらには数で勝ることができたのだろう?本研究では、「真猿類は果実が多い樹冠中層部の枝先を独自の採食空間として占有している」という仮説をカメルーン熱帯雨林で検証する。樹冠果実の三次元マップ、果樹下での行動観察、自動撮影カメラによって、各動物種の採食行動を徹底的に調べる。これにより果実食者間の採食空間ニッチの違いを解明し、真猿類繁栄のメカニズムを探る。
夜行性だった霊長類の祖先は、昼行性の果実食者へと進化したことで熱帯雨林での繁栄を手にしたとされる。しかし真猿類が昼の世界に現れた頃、「樹冠の食卓」にはすでに大型鳥類や小型ネコ類がいた。新参者の真猿類はどのように彼らとすみ分け、さらには数で勝ることができたのだろう?本研究では、「真猿類は果実が多い樹冠中層部の枝先を独自の採食空間として占有している」という仮説をカメルーン熱帯雨林で検証する。樹冠果実の三次元マップ、果樹下での行動観察、自動撮影カメラによって、各動物種の採食行動を徹底的に調べる。これにより果実食者間の採食空間ニッチの違いを解明し、真猿類繁栄のメカニズムを探る。本年度は、7-8月の果実期にカメルーン東南部に渡航し、調査を行った。対象とするオナガザル科霊長類および大型鳥類の採食行動の観察、多様な植物種の果実の形態計測、樹上カメラトラップの設置等をおこない、十分なデータ収集をおこなうことができた。帰国後、データの分析を進めた。カメラのデータは現地アシスタントの協力によって現在も収集中であり、来年度回収して分析を進める予定である。また、国際生態学会、日本アフリカ学会、日本霊長類学会、日本生態学会などに参加して、当研究課題に関するディスカッションをおこなった。
2: おおむね順調に進展している
コロナ禍の影響で昨年度実施できなかった現地調査を今年度は行うことができ、順調にデータ収集ができた。
来年度は分析の結果に基づき必要に応じてデータを再度収集し、成果の取りまとめを行う。
すべて 2022 2021 その他
すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 3件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (6件) (うち国際学会 1件) 図書 (1件) 備考 (2件)
Journal of Applied Ecology
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10.1111/1365-2664.14257
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