研究課題/領域番号 |
21K15174
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分45050:自然人類学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
佐々木 智彦 京都大学, 総合博物館, 准教授 (40826244)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2024年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 古人口学 / 先史時代 / 寿命 |
研究開始時の研究の概要 |
縄文時代や弥生時代の遺跡から出土した古人骨の年齢分布を調べることにより、当時の人々の平均的な寿命について研究する。特に、成人後の寿命(=余命)に焦点を当てた研究を行う。古人口学と呼ばれるこのような研究は、これまで、サンプリングバイアスや統計手法上の問題点が指摘されてきた。本研究では、硬く保存性が高い歯に着目し、近年応用可能になった新しい統計手法を用いて、これらの問題点に対処し、先史時代の人々の余命について再度検証を行う。
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研究実績の概要 |
本研究では、犬歯歯髄腔の狭窄度合を年齢指標とした新しい手法を用いて、縄文時代や弥生時代の人々の寿命(主に成人後の余命)を男女別に推定することを最終目標としている。昨年度まで、犬歯のサイズから性別の事後確率を導くことにより集団の生存曲線を男女別に推定する手法を開発していた。本年度はこの手法を用いて縄文時代人の(15歳以降の)生存曲線並びに余命を男女別に推定した。まずは予備的な分析結果を10月の日本人類学会大会にて発表した。その後、縄文標本の犬歯に加えて鎖骨の状態からの年齢情報も加える手法へと改良し、推定幅の比較的狭い(=より精密な)推定へと改良することができた。推定結果は、縄文時代において女性の15~40歳の死亡率が男性よりも高いというものであった。この結果を3月の米国生物人類学会大会にて発表した。一方で、本年度の研究会などでの議論を通じて、歯髄腔の狭窄について咬耗や咬合圧などの年齢以外のファクターについても今一度精査する必要性が認識された。これは、本研究手法の根幹部に係わるものであり、本研究手法を弥生時代などのより広い対象に範囲を広げる前に解決すべき問題である。これらファクターについては年齢既知の現代人標本や、左右で咬耗状態が異なる特殊な個人の分析などを通じてある程度の検証は行っていたが、より多くの標本数で明瞭な研究結果として公表することが、本研究結果の信頼性を担保するために必要であると思われる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
必要最小限の下顎犬歯CTデータは収集できているが、より多くのデータを収集することが望ましい。
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今後の研究の推進方策 |
歯髄腔の狭窄について咬耗などが与える影響について精査を行う。
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