研究課題/領域番号 |
21K15180
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分46010:神経科学一般関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
原田 雄仁 東京大学, 大学院薬学系研究科(薬学部), 特任助教 (50887825)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 脳 / 神経 / 幹細胞 / 細胞周期 / Notchシグナル / 脳・神経 / Hey1 |
研究開始時の研究の概要 |
胎生期において、神経幹細胞は盛んに増殖し多くの分化細胞を供給することで脳を構築する。一方で、成体の脳にも神経幹細胞が存在し、新たに分化細胞を産むことで脳の恒常性維持や学習・記憶に貢献する。これまでに我々は、大脳脳室下帯の成体神経幹細胞は、盛んに増殖する神経幹細胞ではなく、胎生早期から分裂を抑制した神経幹細胞に由来することを見出し、分裂の抑制が成体神経幹細胞の形成に必要であることを報告した。本研究では、分裂の抑制が成体神経幹細胞の系譜の形成に貢献する分子メカニズムの解明を目指す。
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研究成果の概要 |
胎生期において、神経幹細胞は盛んに増殖し多くの分化細胞を供給することで脳を構築する。一方で、成体の脳にも神経幹細胞が存在し、新たに分化細胞を産むことで脳の恒常性維持や学習・記憶に貢献する。これまでに我々は、大脳脳室下帯の成体神経幹細胞は、盛んに増殖する神経幹細胞ではなく、胎生早期から分裂を抑制した神経幹細胞に由来することを報告した。本研究では、分裂の抑制が成体神経幹細胞の系譜の形成に貢献する分子メカニズムの解明を目指した。その結果、分裂抑制によりNotch-Hey1シグナルが活性化し、Hey1が安定的な発現様式を示すことで成体神経幹細胞になる細胞系譜の形成・維持に貢献することを見つけた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
成体哺乳類脳には神経幹細胞が存在し、新たに神経細胞を生み出すことによって脳の恒常性維持や学習・記憶に貢献する。この成体神経幹細胞が発生期幹細胞からどのように作られるかは不明であった。本研究では、成体神経幹細胞が胎生期の分裂を抑制した幹細胞集団に由来し、さらに分裂抑制がNotch-Hey1シグナルによってこれら集団の成体までの長期間の幹細胞維持に貢献することを明らかにした。すなわち本研究は、成体神経幹細胞の形成の始めのステップを分子メカニズムとして解明した研究になると考える。
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