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コロナウイルス感染におけるセリンプロテアーゼTMPRSS2の構造生物学的基盤研究

研究課題

研究課題/領域番号 21K15241
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分47020:薬系分析および物理化学関連
研究機関岩手医科大学

研究代表者

六本木 沙織  岩手医科大学, 医学部, 助教 (20874548)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
研究課題ステータス 交付 (2022年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
キーワードTMPRSS2 / セリンプロテアーゼ / コロナウイルス / 構造生物 / プロテアーゼ
研究開始時の研究の概要

TMPRSS2(transmembrane protease serine 2)は、細胞膜表面に存在するタンパク質分解酵素である。TMPRSS2はコロナウイルス感染時に細胞膜との融合を引き起こす重要な役割を担うものの、そのはたらきは未だ分子レベルでは明らかにされていない。本研究ではX線結晶構造解析(TMPRSS2の結晶にX線をあて得られたX線回折像をもとにTMPRSS2の立体構造を解明する)などを用い、TMPRSS2がどのようにコロナウイルス スパイクタンパク質を認識するのかを明らかにする。本研究の成果は、コロナウイルス感染症治療薬となり得る新たな化合物の設計に応用できる。

研究実績の概要

コロナウイルス感染におけるTMPRSS2(transmembrane protease serine 2)のはたらきを構造生物学的に明らかにすることを本研究の大目的とし、TMPRSS2のX線結晶構造解析に向けたTMPRSS2サンプルの発現について検討した。発現系検討の1つとして、変異型TMPRSS2の立体構造と、コロナウイルス感染症の重症化やコロナウイルスの感染力との関連性を視野に入れ、野生型TMPRSS2と数種類の変異型TMPRSS2の立体構造をAlphaFold2により予測した。TMPRSS2は、触媒三残基セリン・ヒスチジン・アスパラギン酸を含むセリンプロテアーゼドメインなどの3つの細胞外ドメインを持ち、自己開裂(TMPRSS2のセリンプロテアーゼドメインによりTMPRSS2の特定のアミノ酸配列のペプチド結合が切断される)によって活性化することが知られている。TMPRSS2の立体構造予測の結果に基づき、各ドメインの立体構造や位置関係、触媒三残基を含む基質認識に関与するアミノ酸残基、ドメイン間の相互作用、変異アミノ酸残基の位置等を確認した。次年度はこれらの立体構造予測の結果や考察、すでに公表されている活性化TMPRSS2の発現方法などを参考にしたTMPRSS2サンプルの準備と結晶化、大型放射光施設でのX線回折実験を実施し、実験的にTMPRSS2と基質との複合体立体構造やTMPRSS2の基質認識機構を明らかにする。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

病気療養により、計画していた実験を遂行できない状況にあったため。

今後の研究の推進方策

TMPRSS2は自己開裂(TMPRSS2のセリンプロテアーゼドメインによりTMPRSS2の特定のアミノ酸配列のペプチド結合が切断される)によって活性化することが知られている。活性化TMPRSS2と基質の複合体立体構造や活性化TMPRSS2の基質認識機構を明らかにするため、TMPRSS2発現後に他のプロテアーゼにより切断されるような特定の配列を含む発現方法により活性化TMPRSS2サンプルを準備する。また、変異型TMPRSS2立体構造とコロナウイルス感染症の重症化やコロナウイルスの感染力との関連性を視野に入れた変異型TMPRSS2-基質複合体のX線結晶構造解析を進めるため、野生型TMPRSS2と変異型TMPRSS2の立体構造予測の結果を参考に変異型TMPRSS2の発現を実施する。TMPRSS2サンプルは、基質としてSARS-CoV-2スパイクタンパク質膜融合領域におけるTMPRSS2作用部位付近4-8残基のペプチドを用いて結晶化する。

報告書

(2件)
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2023-12-25  

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