研究課題/領域番号 |
21K15254
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47030:薬系衛生および生物化学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
河野 健一 京都大学, 薬学研究科, 助教 (70732874)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 曲率認識ペプチド / 細胞外小胞 / アジュバント / 免疫活性 / 腸内細菌 / 超遠心分離法 / 免疫細胞 / 蛍光イメージング |
研究開始時の研究の概要 |
ヒトの腸内には多種多様な細菌が生息し、腸内環境を良好に保つのに欠かせない存在である。本研究では、腸内細菌の分泌する細胞外小胞(EV)が宿主の免疫細胞の活性化に与える影響を明らかにする。EV内包物が免疫細胞の活性化に関与する事が証明されれば、必然的にEVの中から免疫増強活性物質を発見する事になり、免疫増強剤であるアジュバントの開発に繋がる。菌株ごとに内包されている核酸は多様性に富む為、その中から様々な効能をもつアジュバント候補物が発掘される可能性は高い。アジュバントの安全性を科学的根拠で裏付けすべきという昨今の社会的要請に応える意味でも、根底にある作用機序を詳細に解明する事は極めて重要である。
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研究成果の概要 |
本研究では、菌体から恒常的に分泌される細胞外小胞(EV)から、免疫増強因子をアジュバントへ応用する事を研究目的として、腸内細菌に由来するEVによる免疫活性化の評価を行った。アジ腸内細菌に由来するEVを用いて分化誘導したM1マクロファージとM2マクロファージを刺激したところ、炎症誘発性サイトカインと抗炎症性サイ トカインの顕著な分泌が見られた。EV内包分子に免疫調節機能があることが明らかになり、今後、アジュバントへの応用が期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
菌体から恒常的に分泌される細胞外膜小胞(EV)は、生物学的意義は長らく不明とされてきた。近年の研究で、EVには免疫細胞を活性化させる効果があると分かった。 しかしながら、宿主細胞のEMV取込み機構や、EVの内包物放出機構、そして免疫活性中心の物質情報に関して、分子レベルでの解析データは極めて限られている。本研究では、EVの作用機序を詳細に解明し、EV由来の免疫増強因子をアジュバントへ応用する事で、研究成果の社会貢献を目指す。
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