研究課題/領域番号 |
21K15285
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47050:環境および天然医薬資源学関連
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研究機関 | 東京薬科大学 |
研究代表者 |
今野 翔 東京薬科大学, 薬学部, 助教 (70882190)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 非リボソームペプチド合成酵素 / ペプチド環化酵素 / チオエステラーゼ / 環状ペプチド / 生合成 / NRPS / 化学酵素合成 / ハイブリッド合成 / 環化酵素 |
研究開始時の研究の概要 |
天然化合物にみられる環状ペプチドの多くは、非リボソームペプチド合成酵素(NRPS)の環化酵素であるチオエステラーゼ(TE)によって環化される。近年、TEを利用した環状ペプチドの化学酵素合成が可能になりつつある。一方、NRPSに稀に存在するタンデム型TEの詳細な機能解析や酵素合成への応用例はほとんどない。本研究課題では、申請者らが見出した環状ペプチドMA026の生合成酵素に存在するタンデム型TEの機能を明らかにし、タンデム型TEを用いた化学酵素合成への可能性を検証する。
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研究成果の概要 |
本研究では、環状リポペプチドMA026のペプチド環化酵素であるタンデム型チオエステラーゼ(TE1-TE2)の機能解析を行い、さらにMA026誘導体の化学酵素合成への応用を検証した。まず、大腸菌を用いて調製した組換えタンパク質を用いて、それぞれのTEの機能について調べた。その結果、TE1のみが直鎖MA026を環化することが明らかとなった。続いて、TE1が基質のどのアミノ酸を認識しているか調べたところ、広範な基質許容性を示すことがわかり、さまざまなMA026誘導体の合成に応用できることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
環状ペプチドは、生体内安定性や標的選択性に優れていることから、重要な創薬モダリティに位置付けられている。ペプチドの環化反応は誘導体合成における律速段階になることが多いが、ペプチド環化酵素を利用することで効率的な合成が期待できる。本研究はペプチド環化酵素の中でも例の少ないタンデム型チオエステラーゼの機能を明らかにしており、ペプチド環化酵素に関する新たな知見を見出した。さらに、誘導体合成に応用できるとこを証明しており、本研究成果は創薬候補となる環状ペプチド天然物の迅速な構造最適化に貢献できると考えられる。
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