研究課題/領域番号 |
21K15286
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47050:環境および天然医薬資源学関連
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研究機関 | 福山大学 |
研究代表者 |
西山 卓志 福山大学, 薬学部, 講師 (00710914)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 抗腫瘍活性 / 構造活性相関 / calothrixin / 電子環状反応 / 縮合複素環 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、calothrixin類の化学構造と抗腫瘍活性との関係を解明する。そのために、calothrixin類の化学構造を変換可能な新たな合成法を開発する。合成法として、calothrixin類のコア構造は、熱エネルギーを利用した電子環状反応により構築する。合成したcalothrixin誘導体のヒトがん細胞に対する細胞増殖抑制活性を評価することで、抗腫瘍作用の発現に必要な化学構造を明らかにする。以上の内容から天然由来の新規抗がん剤シーズの探索研究へと展開する。
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研究成果の概要 |
本研究課題では、Calothrixin類の化学構造と抗腫瘍活性との関係を検討した。その中で、calothrixin類の化学構造を変換可能な新たな合成法として、calothrixin類のコア構造であるインドロ[3,2-j]フェナンスリジン骨格を熱エネルギーを利用した電子環状反応により構築することができた。また、calothrixin誘導体の新しい合成アプローチを確立し、これまでに報告例のなかったインドロ[3,2-j]フェナンスリジン骨格のA、D、E環部の構造を変換した誘導体を合成することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Calothrixin類の研究は、肺がんモデルマウスを使った動物実験が実施され、生体内での作用メカニズムを解明する研究が進められつつある。その対象となったcalothrixin誘導体は、B、D環にある2つの窒素原子とE環への官能基導入されたもののみである。今回の研究で、calothrixin誘導体の新しい合成アプローチを確立し、calothrixin BのA、D、E環へ官能基を導入した誘導体を合成し、スクリーニングを実施することは、生体内での作用メカニズムの解明に貢献できたと考える。また、本合成法は、これまでの方法論とは全く異なることから、有機合成化学の観点から実施した意義は大きいと考える。
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