研究課題/領域番号 |
21K15302
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
|
研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
横山 雄太 慶應義塾大学, 薬学部(芝共立), 講師 (70725796)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | ボリコナゾール / タクロリムス / 薬物代謝バイオマーカー / PK/PD / 代謝物濃度 / 拒絶反応 / 至適血中濃度 / 小児 / 個別化至適投与法 / 臨床ファーマコメトリクス / 内在性バイオマーカー |
研究開始時の研究の概要 |
小児においては、遺伝子多型解析では代謝能の判断が難しいため、ボリコナゾールおよびタクロリムスの薬物濃度と薬物代謝バイオマーカーとの関係性に着目し、国立成育医療研究センターの小児患者におけるボリコナゾールおよびタクロリムスの薬物濃度および効果、副作用および薬物代謝バイオマーカーの関係を明らかにし、有効性・安全性が確保された最適な投与方法を検討する。
|
研究実績の概要 |
TDM対象薬のボリコナゾール(VRCZ)およびタクロリムス(TAC)の未変化体および代謝物濃度の薬物動態学(pharmacokinetics: PK)/薬力学(pharmacodynamics: PD)および薬物代謝、内在性バイオマーカーの関係を明確化する目的に実施した臨床研究の成果を下記に示す。 1)2023年度では症例は追加せず、症例追加を終了した。VRCZ投与された小児20名の血中濃度を用いて、薬物代謝能(VNO/VRCZ)に関連する血中濃度の変動因子を同定し、血中濃度の変動因子を考慮した最適な投与方法の構築に向けた母集団薬物動態(PPK)解析を実施する。 2)後方視的観察研究で肝移植後の小児における母集団薬物動態(PPK)解析によるTACの血中濃度時間曲線下面積(AUC)を算出し、拒絶反応発症に与える影響を検討した結果、肝移植後の小児におけるPPKモデル構築により、TACの曝露量を明らかにし、術後早期のAUCの個体内変動幅が拒絶反応発症に影響している事が示唆された。本結果を参考に前方視的観察研究を実施するために倫理委員会の申請後、承認を得た。共同研究施設との研究体制を構築し、TACとその代謝物のM1のLC-MS/MSによる同時測定法、遺伝子多型解析、フローサイトメトリーの実験環境は整備され、測定準備は完了している。LC-MS/MSのTACとM1の検量線の濃度範囲は0.4-30 ng/mL(R^2:0.995)、0.1-7.5 ng/mL(R^2:0.990)となった。今後は、患者より同意を取得後に小児肝移植患者におけるTACの薬物動態、拒絶反応関連バイオマーカーの測定、遺伝子多型解析により、TAC血中濃度の変動因子・拒絶発症リスク因子を探索し、拒絶反応の発生の抑制に向けたPK/PD/薬理遺伝学(PGx)解析により、TACの至適投与法を検討する。
|