研究課題/領域番号 |
21K15317
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 静岡県立大学 |
研究代表者 |
志津 怜太 静岡県立大学, 薬学部, 助教 (50803912)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 核内受容体 / 上皮間葉転換 / PXR / 肝がん / 肝星細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
肝がんは死亡率の高い悪性腫瘍であり、化学療法等によりがんの進行をコントロールできる治療戦略が求められている。我々は最近、肝に高発現する核内受容体PXRが肝がんの進行を抑制すること、またこれは肝がん細胞の上皮間葉転換(EMT)の抑制による可能性を見出した。EMTは、がんの進行における重要なステップであり、がん治療における絶好のターゲットとなる。そこで本研究では、肝がんの新規治療戦略の構築への貢献を目指し、PXRによるEMT抑制作用について、種々の肝がんモデル動物に対するPXR活性化の影響解析、PXRによるEMT抑制作用の分子機序解析を行う。
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研究成果の概要 |
最近当研究室では、肝がんモデルマウスを用いた解析において、肝に特異的に高発現する転写因子PXRの活性化が肝がんの進行を顕著に抑制することを見出した。本研究ではその分子機序解析をすすめ、PXRは肝がんの微小環境を構成する周辺細胞である肝星細胞の活性型への形質転換を抑制し、本細胞による液性因子を介した肝がん細胞の上皮間葉転換誘導作用を抑制すること、さらにPXRによる星細胞の活性化抑制作用には、細胞外マトリックスの構成タンパク質であるペリオスチンのNF-κBによる転写抑制作用が関与することを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在の全身的なマルチキナーゼ阻害薬による肝がん化学療法は、5年再発率が80%と非常に高く、再発予防効果の向上のためには、肝がん特異的な治療ターゲット見出し、既存のがん治療に加えて、長期間にわたってがんの進行をコントロールできる治療計画が求められる。上皮間葉転換は、がん細胞が浸潤能や転移能を獲得するための重要なステップであり、肝がん治療の絶好のターゲットとなる。本研究で見出した肝がん細胞の上皮間葉転換調節因子であるPXRは、肝特異的に発現する転写因子であり、そのEMTの抑制作用は、PXRの発現している肝のみで起こると考えられ、全身的なEMTの抑制に伴う副作用発現の懸念もないと考えられる。
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