研究課題/領域番号 |
21K15318
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
|
研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
山城 貴弘 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(薬学), 助教 (20826614)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
|
キーワード | ピリドキシン / チアミン / トランスポーター / SLC19A3 / 動物種差 / BTBGD / Leigh脳症 / 遺伝子変異 / ビタミン |
研究開始時の研究の概要 |
申請者は、最近、チアミントランスポーターとして知られるヒトのSLC19A3がピリドキシン輸送機能も有することを見出した。その中で、両ビタミンはSLC19A3の異なる部位で認識されている可能性が示唆された。このような背景の下に、本研究では、SLC19A3のピリドキシン輸送機能に焦点を当て、チアミン輸送機能との差異を明確化しながら、ピリドキシン輸送に特異的に関わるアミノ酸残基の特定等により、基質依存的な輸送機能の分子機構の解明に取り組む。さらに、SLC19A3の遺伝子変異に起因する疾患とピリドキシン輸送機能との関連性の解析も行い、SLC19A3関連疾患への対処のための基盤情報の獲得を目指す。
|
研究成果の概要 |
チアミントランスポーターとして知られるSLC19A3のピリドキシン輸送機能の動物種差に着目した比較解析により、ヒトSLC19A3のピリドキシン輸送機能に関与するアミノ酸残基を同定した。さらに、BTBGDやLeigh脳症の原因となるSLC19A3の遺伝子変異が、ピリドキシン輸送機能を低下させることも明らかとなった。これより、SLC19A3の遺伝子変異に起因する病態に、チアミンだけでなくピリドキシンも関与している可能性が示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
最近、チアミントランスポーターとして知られるSLC19A3が、ピリドキシン輸送機能も有することが明らかとなった。しかしながら、SLC19A3の基質依存的な輸送機能の分子機構や、SLC19A3の遺伝子変異に起因する疾患とピリドキシンとの関連性は不明であった。本研究では、SLC19A3のピリドキシン輸送機能に特異的に関わるアミノ酸残基が明らかとなり、さらに、その遺伝子変異に起因する疾患にピリドキシンが関与している可能性も示唆された。本研究成果は、SLC19A3の基質認識機構の解明や、SLC19A3関連疾患の治療戦略の立案に役立つものと期待される。
|