研究課題/領域番号 |
21K15326
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
島田 紘明 近畿大学, 薬学部, 講師 (40783444)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | エイコサノイド / 12-HETE / PGE2 / OATP2A1 / P450 / 肝臓 / CYP / COX / LOX / 肝障害 / 特異体質性薬物毒性 / 代謝酵素 / トランスポーター |
研究開始時の研究の概要 |
健常および肝障害ラットを用いて、肝組織中で生成・代謝されるエイコサノイドの探索、肝障害に伴う肝組織および血中エイコサノイド量の変動、エイコサノイドの産生酵素や代謝酵素、輸送体阻害による肝組織中細胞外エイコサノイド量への影響について検討し、肝エイコサノイド動態に対する産生・代謝・輸送それぞれの寄与を明らかにする。
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研究成果の概要 |
特異体質性薬物毒性の発症原因として、内因性エイコサノイドの体内動態の個人差を挙げ、肝臓におけるエイコサノイドの動態調節機構の解明を目的とした。ラット肝では主に12-ヒドロキシエイコサテトラエン酸 (12-HETE)が産生され、その産生はリポキシゲナーゼ経路でなくチトクロームP450 (CYP)2Cが寄与すること、プロスタグランジンE2 (PGE2)はほぼ産生されないが消失活性が高いこと、その消失に有機アニオントランスポーターOATP2A1が寄与することが示唆された。したがって、CYP2CやOATP2A1、PGE2消失に関わる酵素の活性変動は肝臓におけるエイコサノイド量の個人差の原因になり得る。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
特異体質性薬物性肝障害の原因として肝臓におけるエイコサノイド動態に着目したのは初めての試みである。またミクロソームなどを用いて肝組織におけるエイコサノイド産生を評価した例はあるが、肝臓の組織構造を保持したまま生体に近い条件下で肝エイコサノイド動体を評価した例は今回が初めてである。本研究成果により、肝臓におけるエイコサノイドの生成・消失に関わる分子が明らかになったことは、肝臓におけるエイコサノイド動態を変動させる因子の評価やエイコサノイド動態の変動が実際に肝障害の程度に与える影響について理解する上で意義がある。
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