研究課題/領域番号 |
21K15328
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分48010:解剖学関連
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研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
森永 涼介 旭川医科大学, 医学部, 助教 (60845733)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | グラニン蛋白 / 視床下部 / 下垂体 / 分泌顆粒 / 神経分泌細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
視床下部に局在するバソプレシン(VP)ニューロンは、ペプチドホルモンであるVPを血中に分泌するため、神経でありながら内分泌細胞の特徴を併せ持つ神経分泌細胞である。これまで神経分泌細胞の分泌顆粒へのホルモン輸送・蓄積ではニューロフィジンが担体として働くとされてきたが、VPニューロンでは、一般の内分泌細胞でペプチドホルモン輸送・蓄積に関与するグラニン蛋白も発現している。本研究では、野生型のラットやマウス、さらにはグラニン蛋白欠損マウスを材料として、分泌量を変化させたときのVPニューロンの形態学的変化を明らかにし、視床下部-下垂体後葉系の神経分泌細胞で発現するグラニン蛋白の機能的意義を解明したい。
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研究実績の概要 |
視床下部には神経でありながら内分泌細胞の特徴を併せ持つ神経分泌細胞が多数分布している。これまでバソプレシン(VP)ニューロンのような神経分泌細胞の分泌顆粒へのホルモン輸送・蓄積にはニューロフィジンが担体として働くとされてきたが、一般の内分泌細胞でペプチドホルモン輸送・蓄積に関与するグラニン蛋白も発現している。本研究ではまず、脱樹脂した準超薄切片により神経終末に局在するグラニン蛋白の解析を行い、神経分泌細胞のホルモン分泌を抑制するコルヒチンの脳室内投与ラットを作製し、神経細胞体における解析を行った。対象とした神経分泌細胞は後葉ホルモンであるVP、オキシトシン(OXT)および向下垂体ホルモンである副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン(CRH)、ソマトスタチン(SOM)、甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン(TRH)、ゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH)を分泌するニューロンとした。クロモグラニンA(CgA)、クロモグラニンB(CgB)、セクレトグラニン(Sg2)、セクレトグラニン(Sg3)の発現を各神経分泌細胞で解析したところ、神経細胞体および神経終末ともにCgAが認められたのはVP、GnRH陽性神経であった。またCgBはVP、OXTおよびSOM陽性神経に、Sg2はVP、CRH、SOMおよびTRH陽性神経に、Sg3はOXTおよびTRH陽性神経において、細胞体と神経終末の両方に陽性反応が認められた。現在これら内容を論文にまとめており、次年度中に学術雑誌に投稿する予定である。これら研究の他に神経分泌細胞における光学-電子相関顕微鏡法(CLEM)も開発し、神経分泌細胞の細胞小器官の立体微細構造が観察可能となった。このCLEMによりSg2-KOマウスやSg3-KOマウスにおける神経分泌細胞の細胞小器官の形態変化をより詳細に観察することができる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
特異性が高い各ペプチドホルモンやグラニン蛋白に対する抗体を獲得でき、各神経分泌細胞におけるグラニン蛋白の発現を網羅的に解析できたが、各抗体の評価やコルヒチン脳室内投与したラットによるグラニン蛋白発現の解析に時間を要した。そのため、浸透圧刺激によるグラニン蛋白発現変化の解析やノックアウトマウスの形態学的解析や生理学的解析について着手できていない。
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今後の研究の推進方策 |
これまでの各神経分泌細胞におけるグラニン蛋白発現の解析について論文にまとめ学術雑誌に投稿する。浸透圧刺激を行ったラットを用いたVPニューロンの微細構造や機能分子局在の変化の解析を行う。Sg2-KOマウスやSg3-KOマウスはすでに作製しており、これらKOマウスに加えSg2とSg3のダブルノックアウトマウスも作製できたため、これらKOマウスを用いて神経分泌細胞の微細構造やホルモン産生・分泌機構に生じる変化について形態学的解析をまずは行っていく。
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