研究課題/領域番号 |
21K15345
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分48020:生理学関連
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研究機関 | 埼玉大学 (2023) 東京女子医科大学 (2021-2022) |
研究代表者 |
金谷 萌子 埼玉大学, 研究機構, 助教 (00759805)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 性差 / 免疫 / ミクログリア / マウス / 脊髄 / 雌雄差 / 疼痛 / 免疫細胞 / 視床改編 / 触覚 / 細胞外電気生理 / 視床 / 性ステロイド / 痛み / 痛覚 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、痛みの性差研究の重要性は増しているが、痛みの感覚的側面を担う神経回路に対する性ステロイドホルモンの影響という視点からアプローチした研究は乏しい。本研究では、「痛み経路の一つである『不確帯(ZI)に局在するparvalbumin細胞から出力し、視床後核(Po)を経由後、大脳皮質のDysgranular領域(Dys)に入力する』経路が、雌ではエストロゲンによって制御される」という仮説を検証する。組織形態学や光遺伝学的手法を利用した電気生理、行動解析を用いて、ZI→Po→Dys経路それぞれの段階においてエストロゲンによる影響があるか否か、雌雄差はあるか否かを明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、雌雄での免疫細胞の機能的性差と性ステロイドの影響を明らかにすることである。実験方法として、雌雄マウスに性ステロイドを投与した後に、慢性疼痛を誘起した。本来は痛みと認識しない刺激を痛みとして感じてしまう、アロディニアを評価し、同時に不安状態も調べた。結果として、雌雄マウスともに、それぞれエストロゲンとテストステロンが慢性疼痛の制御に関与することが示唆された。しかし、雌雄マウスともに、当該モデルの慢性疼痛においては、不安状態の上昇がその原因の一つである可能性は低い。現在、脳領域における免疫細胞関連遺伝子の解析を行っており、慢性疼痛と性差の関係をさらに詳しく調査中である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
痛みの除去や減弱はいつの時代も人類の課題である。痛みの性差の研究においては、従来より雌雄特異的な性ステロイドの影響が調べられていたが、その効果には相反するものも多い。今後の研究の展開として、痛みの伝導路を構成する神経核限定的な性ステロイドの影響を調べる必要がある。現状では、ターゲットとすべき脳領域は確定していないが、本研究で用いた性ステロイドの影響を受ける慢性疼痛モデルを使用してその点を明らかにしていくことが可能であると考えられる。
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