研究課題/領域番号 |
21K15364
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分48040:医化学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
神田 朗 九州大学, 医学研究院, 助教 (10814650)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 上皮細胞 / apical膜 / NADPH oxidase / 膜貫通蛋白質 / 極性輸送 / 膜蛋白質の局在制御 / NADPHオキシダーゼ / グアニル酸シクラーゼ2C / 膜蛋白質の細胞内局在制御 |
研究開始時の研究の概要 |
消化管や腎臓尿細管などの管腔面を覆う上皮細胞は、栄養物の吸収や老廃物の排泄、微生物感染に対する宿主防御などに役割を果たす。上皮細胞がこれらの機能を発揮するためには、上皮細胞に発現する膜蛋白質が上皮細胞特有の細胞膜領域(体外環境に接するapical膜または体内環境に接するbasolateral膜)に特異的に局在する必要がある。私は最近、活性酸素生成酵素である膜蛋白質NADPH oxidaseのapical膜局在が、BARドメイン含有蛋白質NoxIBARにより制御される可能性を見出した。そこで本研究では、NoxIBARの機能解析を通じて、膜蛋白質をapical膜に局在させる新しい分子機構の解明を目指す。
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研究成果の概要 |
消化管や腎臓尿細管の管腔面を覆う上皮細胞は、栄養物の吸収や老廃物の排泄、微生物感染に対する宿主防御などの生理機能に役割を果たす。上皮細胞がその機能を発揮するためには、上皮細胞に発現する一部の膜蛋白質が上皮細胞特有の細胞膜領域 apical膜に特異的に局在する必要がある。本研究では、我々が最近見出した制御因子NoxIBARが膜蛋白質NADPH オキシダーゼ(Nox)をapical膜に特異的に局在させる分子機構を明らかにした。さらに、NoxIBARは他の膜蛋白質のapical膜局在にも必要であり、NoxIBARによる局在制御はapical膜蛋白質に共通する新しい分子機構であることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究を通じて、国内外の研究において長年未解明なままであった「上皮細胞において一部の膜蛋白質はどうしてapical膜に特異的に局在することができるのか」という疑問に対して、部分的ではあるがその答えを得ることができた。上皮細胞の機能を支える分子基盤の理解に繋がるはずである。また、本研究では液-液相分離がapical膜局在制御に関与することを初めて明らかにすることができ、今後「液-液相分離の視点」からapical膜局在制御の分子機構について更なる理解が得られることが期待された。
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