配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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研究実績の概要 |
子宮平滑筋肉腫について、腫瘍の発生や増殖に関与する候補分子を推定し、分子生物学的機序に貢献するmicroRNAの特定とその発現による機能的役割を解明するため、1.FFPEを用いたATRXタンパク・mRNA・miRNA発現の検討、2.テロメア特異的FISH法によるALTの検討、3.子宮平滑筋肉腫細胞を用いた、ATRX発現解析及び分子生物学的機能解析、4.miRNA発現とATRX mRNA発現に与える影響の検証、について検討を進めてきた。今年度は引き続き、平滑筋肉腫細胞株(SK-UT-1, SK-LMS-1, SKN)を用いたin vitroの実験により上皮間葉移行が生じていることが推定されたmiR-367,675の機能解析を進めた。特に影響の強かったmiR-367に着目し、Target scan for Human(Release8.0:2021)を用いて、選択した推定標的候補分子のHIPK3, MYO1B, RAB23遺伝子の発現動態をそれぞれのsiRNAを導入し検討した。平滑筋肉腫由来の細胞株であるSK-LMS-1, SKNにおいては、この3つの遺伝子がmiR-367の制御を受けるとともにRAB23を上流としてMYO1B, HIPK3の発現を調節していることからこれらの分子の増殖能、浸潤能に着目し機能解析を行ったところ、MTS assayではsiRNAを用いたHIPK3, MYO1B, RAB23の抑制によって細胞増殖能は低下した。浸潤能についてInvasion assayによって検討したところ、Matrigel assayではmiR-367の過剰発現およびHIPK3, MYO1B, RAB23の抑制によって種々の程度に浸潤能は抑制された。この結果からこれらの分子が細胞増殖能や浸潤能に直接的に関与していることが明らかとなった。
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