研究課題/領域番号 |
21K15405
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分49020:人体病理学関連
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
藤井 慶一郎 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 助教 (50896545)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 血液腫瘍 / 悪性リンパ腫 / びまん性大細胞型B細胞リンパ腫 / DLBCL亜型 / 亜型 |
研究開始時の研究の概要 |
びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)には多くの亜型が存在する。血管内大細胞型B細胞リンパ腫(IVL)は稀なDLBCL亜型で、検体中の腫瘍細胞数が少数のため遺伝子解析が難しい。本研究の目的は①申請者らが独自に開発したパラフィン組織を用いて細胞レベルで形態、蛋白発現、遺伝子解析ができる手法によりIVLの遺伝子異常に依存した病態を明らかにする。②DLBCL亜型の症例を対象に、リンパ腫細胞を次世代シーケンサおよびFISH法を用いて、網羅的遺伝子プロファイリングを行う。これにより、各亜型の臨床的特徴と遺伝子異常の関係を突き止め、全体像の把握につなげ、個別化治療検討の足掛かりにしたい。
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研究成果の概要 |
DLBCL亜型のIVL15例について、BCL2, BCL6, MYC転座およびPD-L1増幅をFICTION-WSI法によるFISH解析を行った。遺伝子転座を示す症例は見られなかったが、遺伝子増幅を示す症例を数例認めた。IVLの病態に関連する可能性はあるが、さらに症例数を増やした検討が必要と考えられた。研究期間は終了するが、引き続き検討を重ねていく予定である。 DLBCL患者個々の予後予測が可能な新たなモデル(ノモグラム)を開発した。さらにDLBCLの予後不良に関わる遺伝子(MYD88,CD79B)に注目し、これらの遺伝子異常とIPI因子とを融合した予後予測モデル(ノモグラム)を作製した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
DLBCL患者個々の予後予測をするための新たなモデル(ノモグラム)を開発した。さらにDLBCLの予後不良に関連する遺伝子異常をIPI因子と融合した予後予測モデル(ノモグラム)を開発した。これらのノモグラムは臨床現場において患者個々の予後評価に役立ち、治療方針やフォローアップ期間などの決定に貢献する可能性がある。また遺伝子異常を既存のIPI因子と融合させた本研究のアプローチは画期的であり、本研究はリンパ腫分野における予後予測モデル開発の基盤になる可能性がある。
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