研究課題/領域番号 |
21K15490
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分50010:腫瘍生物学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 (2022-2023) 鹿児島大学 (2021) |
研究代表者 |
伊藤 紘 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 量子生命科学研究所, 主任研究員 (80793934)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | X線 / 放射線抵抗性がん / 活性酸素種 / 光線力学療法 / ポルフィリン |
研究開始時の研究の概要 |
放射線は現代において主要ながん治療手段である。しかし、がん細胞には放射線抵抗性のものが存在し、患者の予後に著しい影響を及ぼす。一方、非侵襲的ながん治療法として光線力学療法(PDT)が行われている。PDTは、がんに集積させた光増感剤へのレーザー照射よってがん細胞を死滅させる治療法である。PDT用光増感剤のがん組織への集積は、活性酸素によって増強されることが報告された。また、活性酸素は細胞への放射線照射によって増加することが報告されていることから、放射線治療後の抵抗性細胞に対してPDTが有効的に作用することが考えられる。本研究では、放射線抵抗性がん細胞に対するPDTの治療有効性について検討する。
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研究成果の概要 |
光線力学療法(Photodynamic therapy: PDT)は、がん細胞特異的集積能力を有する光増感剤に特定波長の低エネルギーレーザー照射を行うことによって活性酸素産生を誘導し、がん細胞死を誘発するがん治療法である。本研究では、放射線照射によって放射線抵抗性を獲得したがん細胞に対して、PDTが有効な治療法となり得ることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
放射線治療はがん治療における主要な治療法の一つであるが、治療過程において放射線抵抗性を獲得するがん細胞が存在し、予後不良因子となり得る。従って、そのような放射線感受性が低下したがん細胞に対する別の治療法が必要である。PDTは患者に対する侵襲性が低く副作用も少ないことから、放射線抵抗性がん細胞治療に利用できれば治療成績の向上に貢献できると期待される。
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