研究課題/領域番号 |
21K15508
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分50010:腫瘍生物学関連
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
堀口 晴紀 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 特任助教 (70755454)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | がん免疫 / ANGPTL2 / がん微小環境 / 抗腫瘍免疫 |
研究開始時の研究の概要 |
がん病態においてがん細胞由来のアンジオポエチン様因子2(ANGPTL2)ががん細胞自身へのオートクリン作用によりがんの進展を促進することが解明されてきた。一方で、最近申請者は線維芽細胞由来のANGPTL2が樹状細胞やマクロファージを介した抗腫瘍免疫応答を誘導することでがんの進行を抑制することを報告した。本研究課題では、がん微小環境におけるANGPTL2のがん促進/抑制制御機構の理解に挑み、その成果ががん微小環境におけるがん細胞と間質細胞の相互作用の分子基盤解明につながり、様々ながんに対する個別化がん治療戦略確立への応用が期待される。
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研究成果の概要 |
がん微小環境の多様性ががんの治療法開発を困難にしている最大の障害であり、がん微小環境の全容を理解することはがんの革新的治療法開発には必要不可欠である。近年、ANGPTL2は発現細胞及び標的細胞に依存してがん促進とがん抑制の二面性を有していることが明らかとなった。本研究課題では、がん細胞由来ANGPTL2と線維芽細胞由来ANGPTGL2では糖鎖修飾が異なっており、この違いががん促進効果とがん抑制効果を決定していることが示唆された。また、発がん背景の違いによりがん細胞由来ANGPTL2によるがん促進効果と間質由来ANGPTL2のがん抑制効果の優先性が決定していることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これらの知見は、これまで明らかにされてこなかったがん微小環境の細胞間ネットワーク構築を担う分子群の理解に新たな視点を与えることが期待でき、一人ひとりの遺伝子発現、細胞構成に合わせたがん治療戦略の確立への応用が期待される。
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