研究課題/領域番号 |
21K15542
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分50010:腫瘍生物学関連
|
研究機関 | 国立研究開発法人国立がん研究センター |
研究代表者 |
板橋 耕太 国立研究開発法人国立がん研究センター, 先端医療開発センター, 研究員 (10828990)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
|
キーワード | 腫瘍免疫 / 制御性T細胞 / エピゲノム |
研究開始時の研究の概要 |
ヒトの腫瘍局所には制御性T細胞が多く浸潤し、腫瘍に対する免疫応答を抑制し、予後不良因子として知られている。我々の研究室では、腫瘍中のPD-1陽性制御性T細胞が、PD1阻害薬投与によって活性化して有効な抗腫瘍免疫を抑制し、PD-1阻害薬の耐性機序や急性増悪の原因になることを明らかにした。臨床上で腫瘍浸潤制御性T細胞の重要性が明らかになった一方で、腫瘍局所で制御性T細胞が活性化表現型に分化する機序やPD-1蛋白の発現が誘導される機構に関しては不明な点が多い。申請者は特にエピゲノムの改変の観点からこれらの疑問点を明らかにしていき、将来的な免疫療法の耐性機序の解明や新規の免疫療法の開発に繋げていく。
|
研究成果の概要 |
制御性T細胞は腫瘍微小環境に豊富に浸潤し、有効な抗腫瘍免疫応答を抑制することで、腫瘍の進行を促進することが知られている。腫瘍微小環境におけるCD8陽性T細胞の疲弊状態への分化過程はよく研究されているが、制御性T細胞の分化過程は不明な点が多い。末梢血、正常肺組織、肺がん組織から制御性T細胞を採取して解析を進めることにより、腫瘍局所におけるヒト制御性T細胞の分化過程に寄与する転写因子のコアネットワークを明らかにした。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
血液、正常組織、がん組織内の制御性T細胞を詳細に解析して得られた結果は、がん組織内の制御性T細胞を標的とする免疫治療開発のみならず、制御性T細胞が発症に関わる自己免疫性疾患の理解などを始めとして、様々な医学研究に応用されることが期待される。
|