研究課題/領域番号 |
21K15547
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
三浦 健太郎 信州大学, 医学部附属病院, 助教(特定雇用) (70624716)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2022年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 肺癌 / CAR-T細胞 / ピギーバックトランスポゾン / IGF1受容体 / CAR-T細胞療法 / piggybac / 血液腫瘍 / 肺腺癌 / CAR-T / 原発性肺癌 |
研究開始時の研究の概要 |
進行・再発原発性肺癌に対する薬物療法は近年目覚ましいものがあるが、依然として効果は限定的である。近年、癌治療におけるCAR-T療法が大きな注目を集めている。 肺癌におけるCAR-T療法の標的分子として、肺癌細胞の細胞表面上に発現している抗原XとYに着目した。分子X、Yを標的としたX-CAR-T細胞およびY-CAR-T細胞を作成し、肺癌細胞株とマウスを用いた実験で、腫瘍細胞増殖抑制効果を確認する。
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研究成果の概要 |
本研究では、肺癌に過剰発現していることが報告されているIGF1受容体を標的とした、非ウイルス導入法によるLigand型CAR-T細胞の開発を行った。開発初期において、抗原認識部位にIGF1を採用したところ、CAR発現率が経時的に低下した。そこで、IGF1の成熟過程に注目し、未熟IGF1の変異体を用いたところ、安定したCAR発現が得られ、IGF1Rを発現する肺腺癌に対して高い抗腫瘍効果を示した。また、生体内でも持続した効果を発揮させることを目的として、アミノ酸変異を加えることで、IGF1とIGF1Rの反応を阻害するタンパクの影響を最小限にすることが可能となった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の特徴は、CAR-T細胞の抗原認識部位にヒトLigandを採用していること、またCAR遺伝子の導入に非ウイルス導入法であるpiggyBac法を用いていることである。ヒトLigandは、従来の抗体の可変領域を用いるscFvと異なり、この抗原認識部位自体に対する抗体産生を原因とする効果減弱などの懸念がなく、標的となる受容体との適切な結合力によって持続的な効果が期待出来る。また、本開発で採用したpiggyBac法は、ウイルス導入法よりも安価かつ安全性が高いとされていることから、本開発品は臨床応用が期待出来ると考える。
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