研究課題/領域番号 |
21K15551
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
三井 康裕 徳島大学, 病院, 特任助教 (80792366)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | GAPPS / 発癌機序 / オルガノイド / APC promotor1B / organoid |
研究開始時の研究の概要 |
本研究はGAPPS関連胃癌における発癌機序の解明,適切な化学予防および治療薬開発を目指したものである.GAPPSの病態および臨床指針は全世界的に未確立であり,これを開発することで患者への不要な侵襲性を回避しうるオーダーメイド診療への実現を期待できる.本研究では,GAPPS関連胃組織のオルガノイドを確立し,これを用いてGAPPS発癌モデルを樹立する.さらに,予防あるいは治療効果を有する候補薬を遺伝子発現プロファイルに基づき,Connectivity Mapを用いて網羅的に解析を行うことで,既存薬剤のdrug reposioningとして速やかな臨床還元を目指す.
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研究成果の概要 |
GAPPSと診断された計7家系,16名を被検者とした.年齢中央値は43.5歳(18-84),男:女=7:9,担癌患者は8名であり,病期はI期:3名,Ⅱ期:1名,Ⅳ期:4名であった.14例においてAPC遺伝子exon1Bに変異を認めた.背景粘膜,異形成,癌を用いた遺伝子プロファイリングでは遺伝子A,B,Cの関与が示唆された.特に遺伝子Aでは組織ごとに多彩な遺伝子変異が生じており,発癌経路に関与していると考えられた.また,癌細胞には背景粘膜に認めない染色体異常があり,発癌に関与していると考えられた.各組織のオルガノイド樹立を実施しており,培地に必要な因子の同定を行った.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
GAPPSの病態および臨床指針は全世界的に未確立であり,その発癌機序の解明は治療方針の策定において重要な貢献をもたらす.遺伝子プロファイリングの解析により発癌に関与するドライバー遺伝子の候補が挙がり,これに基づいた治療薬開発につながるものと考えられる.また,発癌機序が多彩であることが判明しており,GAPPS関連胃癌における予後不良因子である可能性がある.染色体異常に関しては未報告であり,今後の核酸医薬品や遺伝子関連治療薬の開発にも重要な知見をもたらした.GAPPSは希少疾患ゆえ,病態解析を行うことが困難とされているが,オルガノイド樹立により候補薬剤ごとの網羅的解析を十分に行うことが期待される.
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