研究課題/領域番号 |
21K15605
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立がん研究センター |
研究代表者 |
中村 能章 国立研究開発法人国立がん研究センター, 東病院, 医員 (60776384)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | がんゲノム医療 / 遺伝子パネル検査 / ctDNA / 血液循環腫瘍DNA / 遺伝性腫瘍 / 二次的所見 / Circulating tumor DNA / がん遺伝子パネル検査 / リキッドバイオプシー / ctDNA解析 / 血中腫瘍循環DNA |
研究開始時の研究の概要 |
がんゲノム医療は腫瘍組織の遺伝子を網羅的に解析し、がんゲノム異常に基づく治療が行われるが、遺伝性腫瘍の可能性も二次的にわかることがある。今後は、血液検体を用いて血中に循環する腫瘍由来DNA(ctDNA)を解析する手法が主流となってくると考えられているが、ctDNAのどのような所見を遺伝性腫瘍と疑うべきか、議論や報告も乏しく、取り扱いについて明らかではない。本研究では、ctDNAにBRCA1/2変異等が同定された際の生殖細胞系列変異の確定検査を行い、ctDNA解析による生殖細胞系列変異予測における適切なアリル頻度のカットオフ値を評価する。
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研究成果の概要 |
本研究ではデータ収集のDx化を目指し、eConsent、EDC、ePROのシステム構築を行った。これまでに85症例の解析を実施し、コホートAでは46/75症例、コホートBでは7/10症例のpathogenic germline variant (PGV) が確定した。内1つはがん遺伝子パネル検査(CGP)では同定されないPGVであり、PGV確定検査時にmulti-gene panel(MGP)を用いたことで偶発的に認められ、MGPの有用性を示唆するものであった。本研究は規模を拡大し、現在も解析を継続している。今後、更にデータ収集と解析を行い、CGPの二次的所見取り扱いについて検討を進めていく。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究はBRANCH studyのコホートA/Bとして登録を開始し、40以上の多施設共同研究として進行中である。データ収集にあたりDx化を図り、また、PGV確定に至った患者の血縁者に遺伝学的検査を実施するコホートCも開始した。本邦において遺伝学的検査を提供する大規模な多施設共同研究は乏しく、また、がん未発症者を含む血縁者に遺伝学的検査を実施する研究は世界的に見ても珍しく、非常に貴重な研究である。本研究によって、CGPから同定される遺伝性腫瘍、遺伝学的検査や血縁者への影響に関する知見が蓄積していくことで、遺伝性腫瘍関連の研究が飛躍そして発展していくことが期待されている。
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