研究課題/領域番号 |
21K15624
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分51030:病態神経科学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
生野 真嗣 京都大学, 医学研究科, 講師 (30808960)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | パーキンソン病 / アルファシヌクレイン / 神経細胞死 / モデルマウス / 前駆病態 / 脂質代謝 / メタボローム解析 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的はパーキンソン病(PD)において運動症状発症前に生じている前駆病態と ドパミン神経細胞死との関連を明らかにするための基礎知見を取得することである。アルファシヌクレイン(α-syn)の蓄積とPD前駆病態、そしてドパミン神経細胞死の開始前から軽度脱落状態までを再現した独自のモデルマウスを用い、前駆病態とドパミン神経細胞死との経時的な相関性を検証する。これによりin vivoにおいてα-synに基づく前駆病態とドパミン神経細胞死がどのように関連するのかを明らかにする。本研究の成果はPDにおけるドパミン神経細胞死のトリガーの解明、ひいては超早期診断および予防法開発に繋がることが期待できる。
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研究実績の概要 |
本研究の目的はパーキンソン病(PD)において運動症状発症前に生じている前駆病態とドパミン神経細胞死との関連を明らかにするための基礎知見を取得することである。アルファシヌクレイン(α-syn)の蓄積とPD前駆病態、そしてドパミン神経細胞死の開始前から軽度脱落状態までを再現した独自のモデルマウスを用い、前駆病態とドパミン神経細胞死との経時的な相関性検証を進めている。 計画第3年度である2023年度には、全身での前駆病態と中枢神経病態を繋ぐ炎症・代謝等の因子およびその関係について、血漿の代謝産物解析を中心にさらなる解析を進めた。特に α-syn fibrilを接種して病態を加速させたモデルと純粋加齢を加えたモデルとの共通点や相違点、迷走神経障害との関連について追加実験を行い、学会報告を行った。 論文報告については同様のモデルマウスを用いた他の手法による分析結果(scRNA-seq等)との統合を試みており、その結果を考察した上で投稿を予定している。 本研究の成果はPDにおけるドパミン神経細胞死のトリガーの解明、ひいては超早期診断および予防法開発に繋がることが期待できる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
全身のα-syn病理の経時的検索、および血漿を用いた代謝産物解析は予定通り実施できた。しかし本研究の目的であるドパミン神経細胞死との関連、病態メカニズムを明らかにするためには追加実験が有効と考えられたため、論文投稿前に追加実験および他のデータとの統合を試みている。そのために進捗にはやや遅れがあるものの、価値ある成果が得られつつあるものと考えている。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度までに施行した、全身のα-syn病理の広がりと血漿の代謝産物解析の結果、およびFibril接種マウスに関する同様の結果をまとめ、さらに別の解析手法データ(sc-RNAseqなど)と統合した上で論文報告を予定している。
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