研究課題/領域番号 |
21K15634
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分51030:病態神経科学関連
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
平賀 孔 東京女子医科大学, 医学部, 博士研究員 (70755892)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 自閉スペクトラム症 / 中間表現型 / 社会性行動 / 臨界期 / 抑制回路 |
研究開始時の研究の概要 |
神経発達障害である自閉スペクトラム症では、遺伝と環境リスク双方の複雑な相互作用による発症機構は解明されていない。本研究では、これまでに樹立した自閉症モデルマウス群で明らかになった発症を左右する臨界期、および抑制回路に介入する治療モデルに着目し、自閉症様社会性行動異常が生み出される脳内発達分子メカニズムの解明を目指す。具体的には、臨界期に特異的な変化を見せる分子を単一細胞RNAシークエンシング法を用いて探索し、絞り込んだ候補分子について、発症の臨界期に発現操作を実施することで、自閉症様行動を誘起できるか、または自閉症モデルで治療効果がみられるか検証を行う。
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研究実績の概要 |
自閉スペクトラム症(自閉症)は50~100人に1人の子供に発症するといわれており、発症メカニズムの解明は社会的にも急務である。ところがこれまで、発症を左右する重要な発達期はいつなのか、どのような脳機構により発症するのかは明らかにされていなかった。自閉症のほとんどは特発性であり原因遺伝子を持たないため、発症に至る過程での中間表現型を探索する研究が進められてきた。本研究では、遺伝子変異によるコピー数の増加(遺伝子重複)・減少(ハプロ不全)のいずれの場合も自閉スペクトラムを発症し、また患者由来iPS細胞やゲノム解析でも制御異常が報告されているFoxG1因子に着目した。時期および回路特異的にFoxG1因子を操作した自閉症モデルマウスを開発し、まずはマウスにおいてもヒト同様にFoxG1増加・減少いずれのケースも自閉症様表現型である社会性行動の異常や、患者と同様のガンマ脳波の減弱が現れることを解明した。そして、自閉スペクトラム発症を左右するような臨界期が生後発達期にみられること、この時期に特異的に抑制回路が弱まっていることを明らかにした。実際、モデルマウスのGABA抑制系をさらに弱めると症状が悪化し、反対に未分化抑制細胞をモデルマウスの生後1週前頭前皮質両側に移植することで抑制系を強めると、生後 2週でE/Iバランスが平衡化し、成体で社会性への治療効果が現れることを見出した。すなわち、今後の自閉スペクトラム症治療に向けた適切なタイミングや回路機構を新たに提案した。以上の成果をNature Communication誌に報告した。
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