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血中エクソソームを基軸とした自閉症スペクトラム障害の病態理解

研究課題

研究課題/領域番号 21K15637
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分51030:病態神経科学関連
研究機関国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター

研究代表者

植田 尭子  国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 神経研究所 神経薬理研究部, 薬理作用研究室長 (80850693)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2023-03-31
研究課題ステータス 完了 (2022年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
キーワード自閉スペクトラム症 / ASD / 脳-末梢連関 / 自閉症スペクトラム / autism spectrum disorder / 臓器連関 / CHD8 / エクソソーム
研究開始時の研究の概要

ASD は社会性行動やコミュニケーションの異常、興味の著しい限局を主な特徴とする発達障害群である。ASDには遺伝的要因が関与し、遺伝子変異による脳外部での変化が血液循環を介して脳機能不全に関与する可能性があるが、その実態は明らかでない。エクソソームは細胞から分泌される脂質二重膜で囲まれた小胞であり、タンパク質、核酸、脂質などの様々な生理活性物質を、隣接する、または遠隔の組織の細胞に伝搬する役割を持つ。そこで本研究では、ASDの病態形成に関与する血中因子としてエクソソームを仮定し検証する。

研究成果の概要

自閉スペクトラム症(ASD)の発症には様々な遺伝子変異の関与が示唆され、その中には末梢臓器で機能する遺伝子も含まれる。本研究では、末梢臓器におけるASD関連遺伝子の機能不全が、血液循環を介して脳に作用するという仮説のもと、その分子実体とエクソソームの関連を明らかにすることを目指した。候補分子を野生型マウスに投与した結果、ASD様行動が誘導された。一方、候補因子の産生臓器でその発現を抑制した結果、ASDモデルマウスで観察されるASD様行動が改善された。候補因子はエクソソームに内包され、病態時に血管障害を誘導するとの報告もあり、今後ASDにおける同分子とエクソソームの関連について追求したい。

研究成果の学術的意義や社会的意義

精神・神経疾患の基礎研究は脳や脊髄からなる中枢神経を中心に進められてきた。一方、これらの疾患には、中枢神経のみならず末梢臓器の恒常性を維持するのにも重要な遺伝子の変異も関与することが報告されている。本研究では、従来行われてきた脳内細胞での遺伝子変異による病態形成メカニズム研究に加え、脳の外部環境での変化が脳機能へ作用する機序の一旦を明らかにするものである。これにより、末梢環境による脳機能制御という新たな視点をもたらすとともに、中枢神経疾患に対して末梢から介入するという、新たな治療法開発に貢献できることが期待される。

報告書

(3件)
  • 2022 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2021 実施状況報告書

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2024-01-30  

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