研究課題/領域番号 |
21K15665
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52010:内科学一般関連
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研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
鈴木 英明 福島県立医科大学, 保健科学部, 准教授 (40642567)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 熱ショックタンパク質 / 血小板 / アミロイドβ前駆体タンパク質 / 播種性血管内凝固症候群 / 抗熱ショックタンパク質抗体 / 血栓症 / 血栓 |
研究開始時の研究の概要 |
今までの我々の研究により、ストレスに応答し放出されたHSP72が、血小板活性化因子と共存することで血小板凝集を促進し血栓を形成するのでないかと推測した。しかし、HSP72による血小板凝集の特異的メカニズムと抗HSP72抗体の働きは依然として不明である。 本研究は生体内でのHSP72の血小板への関与メカニズムと抗HSP72抗体の出現意義を明らかにする。本研究により、ストレス条件下で血栓が形成されやすくなる原因究明の一助となり、過度なHSP72増加の抑制は血栓形成を遅らせ、HSP72および抗HSP72抗体の作用をモニタリングすることで血栓形成の進行を遅らせ血栓形成に起因する疾患の予防に繋がる。
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研究実績の概要 |
我々は細胞外に放出されたHSP72の役割を解明するため、HSP72の血小板への作用を明確する研究を遂行している。我々の今までの試験管内研究では血小板凝集惹起物質の血小板凝集力をHSP72が増強することを明らかにした。また、抗HSP抗体がその作用を抑制することも示すことができた。HSP72は細胞にストレスを付加すると放出される。ストレス条件下で血小板凝集すなわち血栓が形成されやすくなる原因を究明し、HSP72増加抑制は血栓形成を遅延させ、さらにはHSP72および抗HSP72抗体のモニタリングにより血栓形成の進行を把握し、心筋梗塞などの血栓形成に起因する疾患の予防に繋がるのではないかと推測している。 該当年度においては昨年度に引きつづき、血栓形成患者の血漿中HSP72濃度と抗HSP70抗体濃度を解析を検体数を増やして試みた。病院ルーチン検査のうち凝固線溶系を測定した患者血漿を収集し、HSP72濃度や抗HSP70抗体濃度を測定し、血栓形成マーカーと比較検討した。播種性血管内凝固症候群(DIC)と非DICとに分類し比較した。その結果、HSP72は非DICよりもDICの方が有意に高値になり血栓形成にHSP72 が関与していると示唆された。また、我々が新たに見出した血小板活性化マーカーとなりうるアミロイドβ前駆体タンパク質と比較したところ、高い相関がみられた。今後さらにデータの蓄積する。 HSP72が血小板に作用する部位を特定するために血小板凝集能検査を利用し解析した結果、作用部位の予想を得ることができたので、今後さらに精査する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本学倫理委員会の承認を得て本学附属病院で外来または入院で血栓症と診断された患者のHSP72および抗HSP70抗体を動態解析した。昨年度に引き続き症例数を重ね、解析は進んでいる。一方、ボランティアの冨血小板血漿を用いた検討でのHSP72の血小板への作用機序解明については、解析が遅れている。今後はのHSP72の血小板への作用機序解明について解析を深める計画である。
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今後の研究の推進方策 |
該当年度はDIC患者のHSP72の動態について傾向を得ることができ、データの信頼性を高めることができた。今後は、より症例数を増加させ血栓症におけるHSPの動態について解析を積み重ねる。 また、HSP72の血小板作用機序を血小板凝集能検査やフローサイトメトリーを利用して解明を進める。
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