研究課題/領域番号 |
21K15667
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52010:内科学一般関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
南宮 湖 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (50594644)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | NTM / MAC / 疾患感受性遺伝子 / CHP2 / CFTR / 肺非結核性抗酸菌症 / ゲノムワイド関連解析 |
研究開始時の研究の概要 |
公衆衛生上重要な感染症であることが近年判明してきた肺NTM症は疾患感受性遺伝子の存在が指摘されていた。研究代表者は肺MAC症の発症に関連する遺伝的変異を探索するために、1066名の肺MAC症患者コホートと対照群について世界ではじめて本疾患のゲノムワイド関連解析を実施し、CHP2領域に存在するrs109592が強く発症リスクと関連することを示しました。さらに、国際共同研究により日本人集団のみならず、韓国人集団・ヨーロッパ人集団においても関連していることを示した。本研究では、コホートを更に拡大させ、肺NTM症の疾患感受性遺伝子を探索すると共に、CHP2の機能解析を目指す。
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研究成果の概要 |
世界で初めての肺MAC症のGWASを行い、疾患感受性SNP(rs109592)をCHP2遺伝子領域に同定した。肺MAC症のリスクアリルを保持すると、肺において有意にCHP2発現が低下し、CHP2は上皮細胞に発現しているNHEを介してpHを調整することから、気道上皮細胞が肺MAC症で重要な役割を担う可能性が示唆された。肺NTM症のホストゲノム研究の国際共同研究を推進した。722名の韓国人肺MAC症患者(対照群1722名)及び276名の米国人肺MAC症患者(対照群276名)を用いて、CHP2領域に位置するrs109592が集団を超えて肺MAC症のリスクとなることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
肺MAC症に対するGWASを世界に先駆けて報告し、疾患感受性遺伝子CHP2の機能解析は発展性が高い。既に申請者を中心に大規模なコホート研究(UMIN000007546)を有しており、臨床情報や検体を確実に収集できる体制にあるため、本研究結果を検証可能な状況にあり、基礎的研究成果の意義の臨床的検証が展開できる。研究代表者の肺MAC症のGWASの発表以降、世界中の多くの研究者が肺NTM症の宿主因子に取り組む中で、研究代表者は米国・欧州・豪州・韓国・台湾の研究者と共にNTM Host Research Consortiumの国際共同研究ネットワークを拡大し、国際共同研究を推進できるようになった。
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