研究課題/領域番号 |
21K15672
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52010:内科学一般関連
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研究機関 | 大阪医科薬科大学 |
研究代表者 |
坂根 和志 大阪医科薬科大学, 医学部, 助教 (10734577)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 心不全 / 骨粗鬆症 / 心骨連関 |
研究開始時の研究の概要 |
心不全と骨粗鬆症は共通の危険因子を有し、骨粗鬆症の存在は心不全の独立した危険因子であると考えられている。しかし、循環器診療部門において骨粗鬆症の評価が十分に行われているとは言えず、心不全と骨粗鬆症の関連の機序についてはよく分かっていない。本研究では、骨代謝がどのように心不全患者の心機能、血管機能、身体機能に影響を及ぼすのかを検討し、心不全のステージ毎(心不全発症例、心不全発症ハイリスク例)に横断的に解析を行う。循環器診療の従事者の基盤となるデータを構築する。
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研究実績の概要 |
心不全と骨粗鬆症は非常に蔓延している老化関連症候群であり、高齢化に伴い、ますます増加している。加えて、どちらの疾患も身体機能・QOLを低下させ、再入院や長期入院と関連し、医療システムや社会に大きな影響を及ぼしている。これまでは骨粗鬆症に伴う骨折がQOL低下やADL低下を介して生命予後に影響を及ぼすと考えられてきたが、近年は骨吸収に伴う骨からのカルシウムとリンの放出の増加による血管障害の進展が生命予後に影響を及ぼしていると考えられている。しかし、実臨床において心不全発症例や心不全発症ハイリスク例など循環器症例において、骨粗鬆症の評価や治療が十分に行われているとは言い難い。今年度は、高齢者に多い慢性心不全の原因疾患の一つである大動脈弁狭窄症に対して、どの程度無症候性の椎体骨折の合併があるかについて検討を行った。結果、椎体骨折は40%以上の高率に合併しているにもかかわらずほとんど治療されていないこと、フレイルや予後と関連することを、日本循環器学会総会で口述発表を行った。現在症例数を増やし、英語論文作成中である。近いうちに投稿を予定している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ患者における対応のため、一時的に入院外来数が減少したため、対象症例の検査も減った。さらに、骨密度検査を含む多くの検査は、患者との接触が必要のため、件数が制限された。3次救急受け入れ急増により、研究への時間が制限された。
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今後の研究の推進方策 |
大動脈弁狭窄症でCTを撮像している患者に対しては、引き続きデータを収集し、症例数を増やしている。並行して、英語論文作成に取り掛かっており、近いうちに投稿予定である。 慢性心不全で右心カテーテルを行った患者を対象に、骨密度と骨関連バイオマーカーを計測している。今後データを蓄積していく予定である。
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