研究課題/領域番号 |
21K15702
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52020:神経内科学関連
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
安藤 匡宏 鹿児島大学, 鹿児島大学病院, 特任助教 (60896976)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 次世代シークエンサー / Charcot-Marie-Tooth / 脊髄小脳変性症 / R言語 / 解析パイプライン / エクソーム解析 / Bioinformatics |
研究開始時の研究の概要 |
次世代シークエンサーによる網羅的遺伝子解析技術の拡大により, より多くの症例において原因遺伝子変異の同定が可能となっている.しかし, ACMGガイドラインに基づいた病原性判定には, 複数のコントロールデータベースとの比較や, コンピューターを用いた変異の機能解析を複数行うことなどが必要とされており, その判定を1サンプルあたり数万もの変異が検出されるWESデータに対して行うのは, 非常に煩雑である. そのため, WESデータを含めた網羅的遺伝子ゲノムデータの解析にあたり, 全ての変異に対して自動的に情報付けを行うプログラムを作成し, 解析を効率化するシステムを構築する.
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研究成果の概要 |
本研究では遺伝性ニューロパチーや脊髄小脳変性症の包括的遺伝子診断 (次世代シークエンサーを用いたターゲットパネル解析や全エクソーム解析)を申請者が開発した解析パイプラインを併用することで効率的に実施した.これまでに解析を行なった2695例のCMT患者については疫学的特徴や臨床的・遺伝的特徴をまとめて学術論文として報告した.また既報告遺伝子も多数同定し, PTRH2遺伝子, SLC12A6遺伝子, NEFH遺伝子, POLR3B遺伝子についてはそれぞれ臨床的・遺伝的特徴を学術論文として報告した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
全エクソーム解析データから原因遺伝子を同定するためにはその膨大な数の変異をそれぞれ病原性判定する必要がある.しかし既知の病原性変異であるかの確認やACMGガイドラインにそった解析 (複数のコントロールデータベースとの比較や複数のin silico analysisなど)は非常に煩雑である.本研究ではRを用いた解析パイプラインを構築し, 病原性判定を自動化するとともに, 多数の症例を横断的に解析を可能とした.本研究の成果は,本邦の遺伝性神経疾患患者の遺伝子診断を確定する効率的な解析手法を構築したことであり, 遺伝子診断が確定することで病態解明や治療法開発にも寄与する.
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