研究課題/領域番号 |
21K15714
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52030:精神神経科学関連
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
梅原 英裕 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 講師 (90645798)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 社会認知機能 / オキシトシン / 集団療法 / 集団精神療法 / 自閉スペクトラム症 |
研究開始時の研究の概要 |
12歳~18歳までの中高生の自閉症スペクトラム症を対象に、社会認知リハビリテーションプログラムを実施し、プログラム開始前後における社会認知機能の改善効果の違いに生物学的な背景がないかどうかを、オキシトシンレセプター遺伝子多型および唾液中オキシトシン濃度変化を調べることで明らかにする。
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研究実績の概要 |
研究代表者は、前年度より引き続き、本人の認知や思考の偏りそのものへの介入方法として、統合失調症や双極性障害患者の社会的認知機能障害の改善に効果的であることが示されているプログラム(Robertsら 2014, Zhangら 2019)から着想を得て、児童青年期の発達障害の特性に合わせて作成したプログラムを、参加者に実施し、プログラム実施前後の社会認知機能およびQOLを測定と内因性オキシトシン濃度測定のための唾液の収集を行った。唾液収集開始以前のプログラム参加者において心の理論と結論への飛躍、主観的QOLがプログラム実施前後で有意に改善していることが示されていたが、唾液取得開始後のプログラムにおいては、結論への飛躍の変化の有意差がみられなくなった。これは、そもそもの参加者の結論への飛躍傾向が低かったことが原因と考えられた。一方で原因帰属において敵意バイアスの改善傾向がみられた。また、唾液取得開始後のプログラム参加者においても、主観的QOLがプログラム実施前後で有意に改善していることを示した。また、新型コロナウイルス感染症の流行の収束傾向に伴い、唾液収集も再開し、21名分の介入プログラム前後における唾液を取得した。新規に導入した少量の唾液で測定可能キットによる測定は高い精度でオキシトシン濃度測定を可能にし、集団療法介入前後における内因性オキシトシン濃度の変化を明らかにした。プログラム前後における社会認知機能や主観的QOLの改善効果と内因性オキシトシン濃度の関連も評価し、2024年10月の学会で報告する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
大学病院での実施のため、新型コロナウイルス感染症の影響により集団プログラム実施への制限が厳しく、プログラムの中断や中止が何度もあった。また、参加者もコロナの流行を理由に参加を中止する者がみられたり、測定に必要な高用量の唾液取得が困難なケースもみられた。 以上の理由により研究の進捗は大幅に遅れていた。 本研究は期間を要する介入研究であり、新型コロナウイルス感染症の流行の収束とともに再開していたが、十分なサンプル取得に至るまでに時間を要した。2023年度は研究はおおむね順調に進捗したが、引き続き2024年度も研究を続ける必要がある。
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今後の研究の推進方策 |
2021年度より発売された少量の唾液で測定可能キットによるオキシトシン測定法を導入し、当研究室で安定して実施可能となった。唾液取得開始後に実施しているプログラムも全17回から全8回に短縮している。さらに参加者の募集のリクルート活動をより積極的に行っていく。以上により、コロナ収束に伴い、2023年度はおおむね順調に集団療法の実施および唾液の取得が行われた。引き続き、2024年度も同様の方針で継続する。
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