研究課題/領域番号 |
21K15724
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52030:精神神経科学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
仲田 祐介 千葉大学, 社会精神保健教育研究センター, 講師 (40836962)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 統合失調症 / 治療抵抗性 / 自閉症的特性 / オキシトシン / バソプレシン / 社会認知機能 / 治療反応性 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は統合失調症の治療反応性の予測因子として、自閉症的特性/オキシトシン・バソプレシン系システムが有用であるか否かを検討するものである。 先行研究では、治療抵抗性統合失調症と自閉症的特性/オキシトシン・バソプレシン系システムに相関性がある可能性が示唆された。 その知見を基盤とし、自閉症的特性が高い/オキシトシン・バソプレシン系システムに異常が認められる統合失調症の治療反応性を検証することが本研究の目的である。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、統合失調症の自閉症的特性に着目し、自閉症的特性と治療抵抗化の相関性を検討すること、さらに自閉症的特性とオキシトシン系システム/バソプレシン系システムとの相関性を検討することである。 近年、統合失調症の自閉症的特性を評価する目的で、PANSS autism severity score(PAUSS)が用いられており、様々な報告がなされてきているが、本研究でもPAUSSを用いて自閉症的特性を評価している。 本研究で得られた成果として、PAUSSのスコアが高い群では低い群と比較し、精神症状の重症度が高い可能性が示唆された。さらに、認知機能障害について、Matrics Consensus Cognitive Battery(MCCB)を用いた結果では、PAUSSのスコアが高い群では、低い群と比較し、社会認知機能障害がより重篤であることが明らかとなった。その一方、2群間の神経認知機能障害には有意な差は認められなかった。 また、PAUSSとオキシトシン関連遺伝子/バソプレシン関連遺伝子との相関性を検証した結果、バソプレシン受容体遺伝子の遺伝子変異とPAUSSに相関がある可能性が考えられた。具体的には、バソプレシン 1a受容体のRS1、バソプレシン1b受容体のrs28632197が関与する可能性が示唆される結果となった。 これらまとめると、自閉症的特性(PAUSS)が高い群では、陽性症状や陰性症状のみならず、社会認知機能障害が重篤であり、治療抵抗性に至る傾向がある。そして、その生物学的背景にはバソプレシン系システムの調整障害が関与している可能性が示された。これらの結果は、統合失調症の治療抵抗化に関与する因子として意義のあるものであり、症候学的、生物学的にも重要な結果であると考えられる。
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