研究実績の概要 |
動画とモバイル端末を用いた強迫症治療ソフトを作成し、単一アーム前後比較にて、3名の強迫症の被験者に適用した。強迫症症状としてYale-Brown Obsessive Compulsive Scale(Y-BOCS)、Obsessive-Compulsive Inventory-Revised (OCI-R)、不安症状としてOverall Anxiety Severity and Impairment Scale (OASIS)、抑うつ症状としてPatient Health Questionnaire(PHQ-9)、ソフトやデジタル治療への考えを見るための独自作成の質問紙を用いて評価した。結果は、8週時点の評価でY-BOCS得点21→6, 21→16、18→14; OCI-R得点 46→18, 23→14, 40→27; PHQ-9得点 4→1, 12→3, 16→10; OASIS 4→4, 2→3, 7→7とOASIS以外で改善を認めた。8週時点でのセッション到達数は19, 11, 13であった。8週の治療後、デジタル端末を用いた治療についてある程度あるいはとても効果があり、とても信頼できると答え、人間の心を感じることができかという質問にはとても、あるいはある程度賛成と答えた。一方でデジタル端末は患者の気持ちを理解してくれるという点はどちらともいえないか、ある程度賛成するという回答だった。ソフトに登場するキャラクターに怒り、悲しみ、不安、喜びなどの感情を抱くかという質問にはどちらともいえないから非常に感じるまでばらつきがあった。
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