研究課題/領域番号 |
21K15739
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52030:精神神経科学関連
|
研究機関 | 独立行政法人国立病院機構(千葉東病院臨床研究部) |
研究代表者 |
是木 明宏 独立行政法人国立病院機構(千葉東病院臨床研究部), その他部局等, 研究員 (60528694)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
|
キーワード | 内受容感覚 / 自己 / 統合失調症 / Agency / 感覚減衰 / 脳波 |
研究開始時の研究の概要 |
統合失調症における異常な内受容感覚と自我障害の関係性について、本研究では、1)神経心理検査を用いた手法、2)脳波による運動準備電位を測定する手法、3)力学センサーを用いた感覚減衰を測定する手法、の3つの実験系を主に通して、多角的に統合失調症の内受容感覚と自我障害を評価することで、心脳連関不全が自我障害を引き起こしているかを多角的に検証する。
|
研究実績の概要 |
今回の研究のテーマは、統合失調症の心脳連関不全と自我障害である。研究計画として、大きく分類すると内受容感覚に関係した神経心理学的検査、力学センサー系検査及び脳波検査、力学センサー系検査の3つを計画 していた。 1. 神経心理学的検査:実験環境の構築、予備的実験の試行、健常者及び患者群合わせて50名以上からデータ取得、中間解析結果を神経心理学会で発表、論文投稿をSchizophrenia Bulletinにしたところ、査読付きなるもReject。現在は査読で指摘された点を再考して、次の投稿を準備している。概ね仮説に沿った結果を認め、統合失調症の内受容感覚の異常が自己感の変容に関与していることが示された。この知見は類似の研究はなく、新たな学術的領域を切り開く非常に重要な結果といえる。また健常者データでも過去の私の研究とも一致し、自己感を支える上で内受容感覚の重要性が再確認された。 2. 力学センサー系検査:実験環境の構築、予備的実験の試行、健常者及び患者群合わせて50名以上からデータ取得を行なった。学会発表や論文投稿はまだだが、1と連動しているため、そちらの論文を受理された後に2つ目の論文を投稿準備している。中間解析結果では概ね仮説に沿った結果を認め、この実験系が統合失調症の自己の変容感を測定できる可能性を示しつつも、データの解析はまだまだ不十分な段階である。 3. 脳波検査;こちらは健常者のみのパイロットスタディだが、実験環境の構築、予備的実験の試行、健常者30名のデータ取得、中間解析結果を神経生理学会で発表、終了し、現在は解析をしている段階である。解析終了次第投稿準備に入る。データの解析はまだまだ不十分な段階だが、脳波で測定される自己感に内受容感覚は関与してい可能性が示されている。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
COVID-19による影響(感染拡大に絡んで、実験が何度もストップせざるを得ない状況だった)
|
今後の研究の推進方策 |
予定データは取得済みのため、データ解析及び論文受理に向けてのさらなる詰めを行う
|