研究課題
若手研究
本研究では、難治性ED に対するrTMS の有効性、刺激方法の確立、治療選択の可能性を検証することを目的とする。また、脳波解析による前頭葉機能を中心とした脳内神経ネットワーク変化などを臨床症状の変化と融合させることで、客観的指標による裏付けを可能とし様々な面から集学的に検証する。予想される結果としては、rTMSによってED症状の臨床指標において改善がみられ、脳機能画像における前頭葉中心の脳活動の増加がみられることが予想される。
本研究では、摂食障害に対する新たな治療法開発を目的に、反復経頭蓋磁気刺激療法(rTMS)の有効性を症状評価と脳波解析の両面から検討した。うつ病を対象としたrTMSの刺激部位最適化や、ニューロナビゲーション導入により、個別化刺激法の基盤を構築した。中期以降は摂食障害患者への応用を進め、認知機能および脳波変化の解析を通じて治療の可能性を示した。さらにADHDやアルコール関連疾患への拡張研究を実施し、国内外での学会発表40演題以上、査読付き論文8報を発表した。関西TMSネットワークを通じたレジストリ研究は、公的保険下でのrTMSの有用性を実証し、精神疾患治療の個別化に貢献する成果を挙げた。
学術的意義としては、rTMSの刺激位置最適化と脳波バイオマーカーに基づく治療予測の研究は、精神疾患治療における個別化医療の推進に資する。多疾患横断的にrTMSの脳機能変化を明らかにした点は、新たな神経精神疾患研究の指標となる。社会的意義としては、従来治療法が限られていた摂食障害へのrTMS応用可能性を示し、患者支援の選択肢を拡充した。また、関西TMSネットワークによる保険診療下の多施設データは、臨床実装における重要な実証基盤となる。
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