研究課題/領域番号 |
21K15775
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 駒澤大学 |
研究代表者 |
中島 祐二朗 駒澤大学, 医療健康科学部, 講師 (20799530)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 脊椎SBRT / 画像特徴量解析 / 放射線治療 / 機械学習 / radiomics / 転移性脊椎腫瘍 / 定位放射線治療 / 医学物理 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、転移性骨腫瘍に対して1回大線量を用いる定位放射線治療が行われている。我々の最近の研究で、定位放射線治療は腫瘍制御が期待できるが、大線量による圧迫骨折のリスクがあることを示した。従来治療では線量分布の線量強度が均一なため、治療反応を処方線量で予測してきた。一方で、定位放射線治療は腫瘍に大線量を投与するために不均一な線量分布が用いられるため、処方線量を定義することができず、高精度に治療反応を予測するのは困難である。そこで本研究では深層学習および多様な画像処理を用いて、放射線治療前のCTやMRIの医療画像と線量分布から、患者個別の腫瘍制御および圧迫骨折を予測し、治療反応予測システムを開発する。
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研究成果の概要 |
高次元の画像特徴量を抽出するRadiomics解析と深層学習を組み合わせた治療反応予測モデルを構築し、放射線治療前のCTやMRIの画像と線量分布を入力することで、脊椎定位放射線治療の局所制御と有害事象である椎体圧迫骨折を高精度に予測するシステムを開発した。Radiomicsモデルを用いることで椎体圧迫骨折の予測精度が従来の臨床因子で予測する方法よりも改善することが明らかとなった(AUCが0.76から0.84に向上)。また、局所制御についても、Radiomicsモデルを用いることで従来法よりも予測精度が向上することを明らかにした(AUCが0.80から0.83に向上)。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
国内外において、転移性骨腫瘍の治療反応予測に対して、CT画像および線量分布に対して深層学習とRadiomics解析を用いた高次元画像特徴量を用いた研究は報告されていない。本研究の高次元の画像特徴量を抽出するRadiomics解析と深層学習を組み合わせた治療反応予測モデルは新規性の高い成果であると考える。現在、国内では2020年度の診療報酬改定により、転移性骨腫瘍に対する定位放射線治療が保険適用になったことから、定位放射線治療を実施する医療機関が急激に増えている。本研究の成果は腫瘍制御率を向上し椎体圧迫骨折のリスクを低減した最適な線量分布で定位放射線治療を実施するために非常に有用であると考える。
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