研究課題/領域番号 |
21K15776
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立循環器病研究センター |
研究代表者 |
高橋 佑典 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 研究所, 上級研究員 (70880912)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 化学交換飽和移動イメージング / MRI / クレアチン分子イメージング |
研究開始時の研究の概要 |
男性不妊症や精巣捻転症の治療方針決定・治療成績改善のためには、精巣機能の非侵襲的なイメージング法の開発が望まれている。申請者はこれまでMRIを用いた化学交換飽和移動イメージング法(CEST)を駆使し、生体内微量分子の濃度イメージング法の開発を進めてきた。その中で、CESTで評価が可能なクレアチン(Cr)濃度が精巣で非常に高く、その濃度が機能指標となることを見出した。そこで本研究では、精巣CrCEST-MRIの急性虚血や慢性の精子産生能低下マウスモデルにおける有用性を検証し、そこから精巣機能イメージングの前臨床コンセプトを確立することにより、不妊症治療におけるブレイクスルーを目指す。
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研究成果の概要 |
本研究ではクレアチン分子を対象とした化学交換飽和移動イメージング法 (CrCEST)の精巣機能評価における有用性を明らかにすることを目的とした。精巣虚血モデルにおいて、虚血精巣でCrCEST信号が進行性に低下すること、その低下と虚血時間が相関関係を持つことを明らかにした。抗癌剤ならびに放射線照射による男性不妊モデルにおいて、CrCEST信号が低下すること、その低下と造精能の指標であるJohnsenスコアが相関関係を持つことを明らかにした。更に鉛板を利用して作製した放射線局所照射モデルの精巣をCrCEST法で評価したところ、同一精巣内で部位毎に異なる残存造精能を可視化することに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
男性不妊症や精巣捻転症の治療方針決定・治療成績改善のためには、精巣機能を非侵襲的に評価するイメージング法の開発が望まれており、本分野にはアンメットメディカルニーズが存在するが、未だ開発されていない。本研究では精巣CrCEST-MRIの精巣機能評価における有用性を検証し、精巣機能イメージングとしての前臨床コンセプトを確立した。現在はヒトを対象とした精巣CrCEST研究を進めており、本評価法が不妊症治療や精巣捻転症の診療におけるブレイクスルーにつながることが期待される。
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