研究課題/領域番号 |
21K15783
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
中村 清直 京都大学, 医学研究科, 客員研究員 (70822980)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 放射線治療計画 / 機械学習 / Radiomics / 前立腺癌 / MRI / radiomics / mpMRI / 病理学的グレード / Radiomics特徴量 |
研究開始時の研究の概要 |
前立腺癌はその病理学的グレードによって予後が異なる。しかし針生検での病理診断では前立腺全体を評価できない。またMRI画像での診断も確立しているが、画像上病変を認めない部位から癌が検出されることもあり、いずれの診断方法にも限界がある。 本研究ではそれら2つを統合し、mpMRI画像を基に機械学習にて予測モデルを作成し病変の存在診断および病理学的グレードの診断を行うことが目的である。本研究により病理診断の偽陰性やグレード間違いを減らすし、前立腺癌患者に対して最適な治療を提供できるようになる。
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研究実績の概要 |
医用画像と病理所見とをRadiomics研究および機械学習に用いるため、後ろ向き研究の計画書を立案し、「画像特徴量を用いた病理学的悪性度予測とその放射線治療計画への応用」として院内の倫理委員会の承認を得た(研究番号R3671)。 前年度は、前立腺癌への根治的放射線治療が行われた患者を対象とし、その針生検の所見とMRI画像とを用いてRadiomics研究を行った。今年度は放射線治療計画に応用するため、機械学習を用いてMRI画像上に前立腺の描出および前立腺内の腫瘍の描出を行うことを目標とした。しかし機械学習モデルでは病理学的悪性度の高い部分の同定に難渋した。これは針生検の所見から病理学的悪性度の高い部分をMRI上で同定する際の精度が低いことが問題と考えた。 そこで、前立腺全体の病理学的な存在診断が付いている、前立腺全摘術の症例を対象として改めてモデルを作成することとした。2000年以降に前立腺全摘後の放射線治療が行われた85例をデータベースから抽出し、それらの患者の術前のMRI上に病理診断をもとに悪性度の高い部分を設定し、Radiomics研究を行う方針とした。しかし前立腺全摘が行われた多くの症例で、術前にMRIが撮像されておらず、症例数の確保が困難であった。 そのためやはりもともとの方針の通り、根治的放射線治療症例のMRIを用いて機械学習にて病変部位を同定することとしている。 また上記に付随した研究として、放射線治療前のCT画像を用いた放射線治療計画の可能性についても検討した。前立腺癌の放射線治療を行った10症例を対象に治療計画を行い、治療標的である前立腺の偏移や変形を加味した放射線の投与線量を推定したところ、実際の治療に用いた治療計画と比較しほとんどの指標で有意な差を認めなかった。その内容を、2022年4月の第81回日本医学放射線学会総会にて口演発表し、現在JJR誌に投稿中である。
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