研究課題/領域番号 |
21K15796
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 東京都立大学 (2022-2023) 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 (2021) |
研究代表者 |
松本 真之介 東京都立大学, 人間健康科学研究科, 准教授 (10742744)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 放射線治療 / 重粒子線治療 / 放射線計測 / インビボ測定 / インビボ線量測定 / 半導体検出機 / 線量測定 |
研究開始時の研究の概要 |
【背景】複数のイオンを用いて腫瘍内のLET値を最適化するMulti-ion radiotherapy(MIRT)は体積が大きな腫瘍の治療効果の増大が期待される。このMIRTは複雑な治療のため、治療中の患者の動きによる放射線線量への影響が大きい。この影響を治療中に評価できれば、治療効果の最大化が期待される。しかしながら、MIRT中の線量評価の方法は開発されていない。 【目的・方法】MIRTにおける小型球形Si線量計の特性を評価し、線量評価法を開発すること 。高LET放射線を用いて、LET値に対する放射線損傷特性と線量応答特性を評価する。結果を基に広いLET値に適応可能な放射線評価法を開発する。
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研究成果の概要 |
球状のsi半導体検出器におけるLiner energy transfer (LET)の依存性を評価し、同等のLET値の放射線場で校正することで、どのようなLET値の放射線場においても1%程度の誤差で測定が可能な技術を開発したことが本研究の主たる成果である。 当該測定手法で10.40 kev/umから101.45 keV/umまでのLETに対する線量応答を評価したところ、測定値は1%未満から最大1.5%程度の誤差で測定可能な事を示した。 この結果は、従来の技術の限界を突破するための重要な一歩であり、さらなる研究や実験を通じて、さらに高精度な測定手法の開発に向けた重要な基盤となりうる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在、Liner energy transfer の高い放射線種を利用したMulti-ion beam therapyという放射線治療が活発に研究されている。この照射技術はC-ion beam単体の治療と比較して非常に高精度な照射が要求される。 高精度な照射に対しては、In-vivo dosimetry (IVD)という放射線治療中の患者体内の放射線量を測定することで、測定の正確さを監視しながら放射線治療を実施し、照射精度を担保する事が行われる。本研究の成果を利用することで、Multi-ion beam therapyでIVDを実施することができ、安全で安心な治療の実施に寄与する。
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