研究課題/領域番号 |
21K15809
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
宇賀 麻由 岡山大学, 大学病院, 助教 (20580202)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2023年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2021年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
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キーワード | 液体塞栓物質 / アルギン酸 / バリウム / ゲル / 永久塞栓物質 |
研究開始時の研究の概要 |
血管内塞栓材料は、その形状から固形・液体塞栓物質に分類される。液体塞栓物質として腹部領域で使用されるものにはNBCA、エタノール(いずれも未承認)があるが、強力な塞栓効果を呈する反面、コントロールが難しい。実臨床では出血部位までカテーテル挿入が困難な場合や鋳型状塞栓が必要な場合等、液体塞栓物質が必要な状況も多く、安全に使用できる塞栓材料の開発が渇望されている。我々は、塞栓材としてアルギン酸ゲルに着目し、2018年度~2020年度の科学研究費若手研究で基礎実験を繰り返し急性期動物実験において塞栓効果および安全性を確認した。その結果を踏まえて、今回、慢性期動物実験を主に長期的な安全性の評価を行う。
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研究成果の概要 |
安全かつ使用の簡便な新規液体塞栓材料としてアルギン酸ゲルに着目し、アルギン酸ナトリウムと塩化カルシウム、塩化バリウム溶液を反応させることで作成したゲルを使用し、豚腎動脈での急性期動脈塞栓実験においても塞栓効果および組織学的所見を確認することで生体内での安全性を確認した。さらに低エンドトキシンアルギン酸ナトリウムを用いた基礎実験を行い、豚腎動脈での塞栓実験および3ヶ月後の血管造影での確認、組織の検討を行った結果3ヶ月の経過でも長期的な塞栓効果および安全性が確認された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
血管内塞栓材料は、動脈瘤や血管奇形の塞栓、止血、腫瘍内血流低下等のため血管内に注入して使用される医療材料でありその形状から固形・液体塞栓物質に分類される。液体塞栓物質として使用されるNBCA、エタノールは未承認ではあるものの、他に代替材料がなく一般的に使用されているものであるが強力な塞栓効果を呈する反面、コントロールが難しく手技には熟練を要する。今回の研究により、安全かつ使用の簡便な新規液体塞栓材料としてアルギン酸ゲルの安全性・有用性が確認されたことは学術的意義のみならず、臨床における有意性を示している。
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