研究課題/領域番号 |
21K15822
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
黒川 茉梨絵 千葉大学, 大学院医学研究院, 特任研究員 (00894990)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | MRリニアック / 蠕動抑制 / MR-only simulation / 婦人科腫瘍 / 合成CT / 子宮頸がん / 合成CT (Synthetic-CT) / 女性骨盤 / 子宮頸癌 |
研究開始時の研究の概要 |
MRIはCTよりもコントラストに優れ、放射線量を増加させずに機能画像を得るなどの利点がある。MR単独放射線治療計画(MR-only simulation)が提唱され、それに対応可能なMRI画像誘導即時適応放射線治療装置が当施設に日本初導入される。女性骨盤に対するMR-only simulationの報告はほぼなく、MR-only simulationの臨床導入を目指し、MRIからCTへの画像変換におけるdeep learningモデルの適応および最適化、合成CT (Synthetic-CT: S-CT)精度向上のためのMRI入力画像の検討、電子密度画像を予測するモデルの構築を研究・開発する。
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研究実績の概要 |
今年度はMR単独放射線治療計画(MR-only simulation)に対応可能なMRI画像誘導即時適応放射線治療装置を用いて、診療を実施した膵癌症例を集積した。呼吸性変動や蠕動の影響を抑えるためにthe T2 navigator echo法という撮像法を用いて呼吸位相にあわせて撮影を行った。また蠕動の影響を抑える目的でブチルスコポラミンを投与して蠕動抑制を行った。 治療後に治療計画で用いた画像を研究目的に利用して、本教室の放射線腫瘍専門医と専攻医で再度治療計画時に必要なターゲットの輪郭入力をしなおし、呼吸抑制と蠕動抑制の工夫を行うと観察者間での誤差がどの程度認められるのかを検証した。蠕動抑制を行うことで消化管のMRIでの描出が容易になることが分かった。また照射中の治療前と治療後の検証用の画像でも比較を行い、蠕動運動抑制することでターゲットの形状変化が少なくできることも明らかになり、輪郭描出精度の向上を図ることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
婦人科腫瘍については、患者集積が困難であり、MRリニアックを用いて今後の研究につなげていけるように膵癌に対する蠕動抑制についての観察者間一致率を検証し、論文化をすすめている。
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今後の研究の推進方策 |
MRリニアックによる治療を経験していくなかで、呼吸性変動や蠕動などによる画像ノイズを計画時にも考慮する必要があると考えた。膵癌に対する蠕動抑制が与える影響について検証してきた。それに関する論文を執筆し投稿する。
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